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住所を分かりやすくするために住所が変わるかも。「住居表示」っ...

2018年10月11日

コージー林田

住所を分かりやすくするために住所が変わるかも。「住居表示」ってなに?

住所名変更のメリット・デメリット

住所を分かりやすくするために住所が変わるかも。「住居表示」ってなに?

住居番号である「号」まで表示する「住居表示」とは

ふと気がつくと、近所の住居表示(電柱等に書いてある住所)がいくつか変わっていた。具体的には、新宿区坂町は四谷坂町に、三栄町は四谷三栄町に、同じく本塩町は四谷本塩町にといった具合だ。なぜ気がついたかと言えば、自分の家にも「住居表示に関するお知らせ」が届いたからだ。内容は、「住んでいる地域の名称を変更するかもしれない」といったもの。今後、地域住民への説明会や住居表示の協議会などで話し合いが進むそうだ。しかし、そもそも住居表示とはなんなのか。


住居表示は「住居表示に関する法律(住居表示法)」を根拠とする。1962年に施行された法律で、これ以前の住所は、土地を管理する地番を番地として用いていた。分かりやすくいえば「新宿区○○町△△番地または新宿区○○町△△丁目□□番地」といった具合だ。しかし、住居表示法に基づき住居表示を行えば、「新宿区○○町△△丁目□□番XX号」となる。また、住居表示では丁番の変更や号の追加だけでなく、町名自体が変更されることもある。


住居表示が実施されていない地域は、住所の番号を街区符号である「番」までしかわからないので、配達などに不具合が生じることがある。そこで、住居番号である「号」まで表示することで、誰にでも分かりやすくしようというわけだ。


この住居表示、実は意外に実施されていない地域も多い。例えば、筆者が住む新宿区では面積比で76.01%、87町丁の町で住居表示がされているが、65町丁では未実施だ。新宿区に限らず各自治体にも未実施の地域は残っており、住居表示法を元に作成したそれぞれの実施基準に基づきながら、必要な地域から住居表示を実施している。


住居表示を実施する一般的な流れは、地元などからの要望を受けて自治体が調査を実施。対象区域・町割りなどの原案を作成し、地元代表や公共団体職員などからなる住居表示審議会が原案を審議して自治体の首長へ答申。その後、住居表示する区域と方法について議会が決議。決議されたら公示され、定められた条件を満たす異議がなければ、議会の議決と告示を経て決定となる。


(写真:アフロ)

住居表示の実施によって、地域のブランド価値向上も。マンション名に憧れの街の名前が入るかも

では、住居表示が実施された場合、住民にはどのようなメリット・デメリットがあるのだろうか。最大のメリットは、住所を正確に伝えられることだ。郵便物や宅配便の誤配や遅延が減るだけでなく、万が一の事態のときには、救急車などが迷わずに到着できる。


なかには、地域のブランド力が向上したと感じる人がいるかもしれない。例えば、三栄町に「四谷」という地名が入り、四谷三栄町に変わったのは分かりやすい例だ。ただし、どの住居表示にも当てはまるわけではないし、なかには愛着ある地名が変わることに嫌悪感を覚える人もいるだろう。


デメリットはなにか。これは、住所変更の手続きが必要なことだ。


住民票や印鑑証明書、戸籍、固定資産課税台帳、保険証、公共サービスなどは、基本的に個人での手続きは必要ない。ただし、運転免許や自動車・オートバイなどの所有者及び使用者、不動産(土地・建物)所有者、金融機関など民間のサービスなどの住所変更は、自治体が発行する住居の表示の変更証明書を取得した上で個人が行う必要がある。詳しくは自治体のサイトに記してあるが、かなりの手間だ。

 

また、住居表示実施地域に建物を新築・増改築する場合は、住居番号付定のため「建物その他の工作物新築届」の提出が、マンションなど建物の名称を変更した場合は、「建築物等名称変更・決定申出届」の提出が必要となる。


住居表示実施後の住所変更手続きだが、パスポートは最終ページの自書による住所を手書きで書き換えるだけよい。(写真:アフロ)

住居表示の実施後も残る由緒ある地名

今回、記事を書くにあたり、思い出した出来事があった。年輩の運転手さんが運転するタクシーに乗り、自宅の住所を告げると「その辺りは昔ながらの町名が残っていて風情がありますね」と言われることだ。タクシーを止めたのは西新宿だったのだが、そこにも、以前は「淀橋」という地名で浄水場があったことを教えてもらった。その淀橋で創業したのが、「新宿西口 駅の前」でお馴染みのヨドバシカメラというのも、そのときに初めて知った。


住居表示法では、丁のない狭い町は広い町に統合され、丁番が振り分けられた。淀橋の名が消えたのはその過程だ。しかし、実は、住所が変わっても昔ながらの呼び名が残っているところは多い。例えば、原宿は1965年に廃止され、現住所は「神宮前」になっている。また汐留も現住所は「東新橋」だ。こういった旧名を懐かしみ、復活を望む声もある。


1960年代後半、神田三崎町と神田猿楽町は、住居表示の実施で神田の名が外され、三崎町と猿楽町に町名が変更されたが、2018年1月1日、神田の名を改めて冠することになった。町名変更は、住民が千代田区長に「三崎町及び猿楽町の神田冠称」に関する要望書や署名を提出したことがきっかけだ。ちなみに、現在の住居表示法では、町名変更の際、由緒ある町名はできるだけ残すとされている。


筆者は、自分が住む地域が住居表示を検討しているということから、意外に住所が変わっている地域が多いことに気がついた。しかし、そんなことがなければ、あまり気にすることはなかった。自分が住んでいる地域、またはこれから住むことを検討している地域が住居表示を実施しているかどうか、確認してみるのもいいかもしれない。もし実施されていたら、旧町名から土地の由来などを調べても面白いだろう。


【参考サイト】

最終更新日:2018年10月11日

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