ページトップへ

Yahoo!不動産おうちマガジン は家探しのヒントが満載の情報サイトです!

>
>
コミュニティがマンション選びの新しいポイント 住民同士の交流...

2019年02月06日

コージー林田

コミュニティがマンション選びの新しいポイント 住民同士の交流が進化している

地域との交流も重要になっている

コミュニティがマンション選びの新しいポイント 住民同士の交流が進化している

写真:アフロ

千代田区では2/3のマンションは居住者間の交流がない!

「秋深き隣は何をする人ぞ」は松尾芭蕉の有名な俳句だが、都会のマンションを揶揄する表現としてもよく使われる。プライバシー意識が高く、戸建てに比べると近所や地域とのつながりも希薄。そういった印象を持っている人も多いのではないだろうか。確かに、そういった側面は強い。


2015年に公益財団法人「まちみらい千代田」が実施した「マンションコミュニティ施策に関する調査」によると、千代田区のマンションでは、

・8割のマンションに管理組合以外の居住者組織がない

・8割のマンションが内部イベントを実施したことがない

・2/3のマンションでは居住者間の交流がない

・居住者個人の町会加入は13%

・地域のイベントに参加しているマンションは26%

という数字もある。


一方で、東日本大震災以降、防災の観点からも住民同士の絆を重視して、コミュニティを充実させる取り組みも増えてきた。その結果、最近ではマンション選びのポイントとして「コミュニティの充実」を重視する傾向も出はじめている。

ディベロッパーが手掛けるコミュニティ形成の仕組みとは

そういった声に対して、ディベロッパーも動き始めた。野村不動産では、居住者が入居後も長期にわたりコミュニティを育むことができるよう、コミュニティの育成と活性化を促す設計・デザインを推進している。「人と場所」「人と人」が自然につながる100のしかけを実現する「マンションコミュニティのためのデザイン手法100」は、その取り組みのひとつだ。


共有スペースにオープンエアなアウトドアリビングを作ったり、居住者が利用できる図書スペースなどの共有施設は扉を排除して中の様子がわかるようにすることで利用しやすくしたり、共用空間に人が自然と集まる場所、立ち話が自然とできる場所を作るデザイン手法が100提示されている。


写真は「マンションコミュニティのためのデザイン手法100」のホームページ。


三井不動産レジデンシャルでは、時を重ねることで、より価値を深めていく「経年優化」という考え方のもと、コミュニティ形成の支援活動や調査研究を行う「サステナブル・コミュニティ研究会」を起ち上げた。具体的な活動事例としては、「パークホームズ鷺沼ヒルトップレジデンス」でのルーフトップガーデンを活用した懇親会や「パークホームズ錦糸町コンフォートプレミア」での節分イベントなどがある。


また、入居後のあいさつ会「レジデンシャルグリーティング」を開始するなどして、入居後のコミュニティ形成のきっかけをつないでいる。総戸数883戸の「グローバルフロントタワー」では、周辺エリアにまつわるご当地クイズや互いに話しかけやすくなるよう工夫された自己紹介などを行い、交流を深めたという。

 

写真は「サステナブル・コミュニティ研究会」のホームページ


ディベロッパーだけでなく、マンションコミュニティを築くサポートを行う専門サービスも出てきた。東京・千葉・大阪で200人規模のコンセプトシェアハウス『絆家』を全8棟プロデュースする「絆人」は、マンションの住民同士のコミュニティ作りをサポートするサービス「マンションコミュニティプランニング」を2019年春から開始。「多世代で楽しめるイベント企画」、「人と人をつなげるファシリテーター育成」、「人が交流しやすい場のデザイン設計」といった3つのノウハウをマンションコミュニティ育成に活かす。


写真はマンションの集会所でのワークショップイベントの様子。「マンションコミュニティプランニング」のリリースより。

マンション内だけでなく、地域住民ともコミュニティを築く

マンションでは、周辺地域とのコミュニティも必要となる。野村不動産では、新しく販売する「プラウド」で、積極的に地域との交流スペースを設けている。


野村不動産が2018年に販売を開始した「プラウドタワー東池袋」ではコミュニティスペースの設置が予定されており、災害時には周辺の方の一時滞在場所として活用される。また、1階に配置するコミュニティルームは、子どもたちが遊べるスペースを作り、ママズラウンジとして活用したり、地域の防災活動の場としたりして自治会等での役割を担うという。


「プラウドタワー川口」は地域が抱える保育施設不足の支援策のため、敷地内に地域貢献施設として保育施設の誘致を行う。「プラウド国分寺」では、共用スペースを利用しコミュニティ型カフェを開店。料理教室やコンサートといった地域住民向けイベントが開催されている。これらは、地域とのコミュニティを築く施策として機能するだろう。


写真は「プラウドタワー東池袋」「プラウドタワー川口」。リリースより。


三菱地所レジデンスの「ザ・パークハウス 西新宿タワー60」も「つなぐ」をコンセプトに居住者だけでなく周辺地域もつなぐエリアコミュニティ支援プログラム「西新宿CLASS in the forest」を実施。西新宿まちしぜん散策ツアー、東京おもちゃ美術館見学会などのプログラムを開催している。


地域との交流では、自治体も重要な役割を担う。マンション住民の増加が著しい千代田区では、交流イベントの企画・広報のポイントを学べる「マンション・コミュニティ・ゼミ」というイベントを開催。交流イベントや対話の場を企画し、参加者を募るには何が大切なのか、区内で実践してきた経験を共有する。


また、千代田区の地域コミュニティ醸成支援の一貫として、「ちよだコミュニティラボ」の運営を委託。千代田区の住民や働く人、学ぶ人が地域で助け合い、支えあえる地域コミュニティを作るために役立つプログラムを実施している。


子育て世代に人気で、人口も増加、それに伴いマンションラッシュに沸く流山市では、市役所の市民生活部にコミュニティ課を設置。マンションコミュニティの形成やコミュニティ活動への取り組みや地域活動への参加を進める際の助けになるように、「マンション住民のためのコミュニティ活動ハンドブック」を作成している。


写真は「マンション住民のためのコミュニティ活動ハンドブック」の表紙。

防災だけでなく、子育てや高齢者の課題もコミュニティで解決

マンションコミュニティには、いくつもの意義がある。最も大きなものは「防災」だ。顔見知りで交流があれば、いざというときに助け合うことができる。シニア世代などは、特に安心だろう。また、家族同士の顔見知りが増えれば、多くの大人が子どもを見守ることになり「防犯」の観点でもメリットが生まれる。同性代の子どもをもつ親同士なら、子育ての悩みを相談したりすることもあるだろう。


マンションの価値が多様化するなか、今後、マンションコミュニティに力を入れるマンションは増え続けるだろう。既存のマンションでも、より住民同士が交流できる仕組みが活発になるかもしれない。


一方で、現役世代では、コミュニティの必要性を感じていなかったり、コミュニティ活動に対して受身だったりするケースが多いのも現状だ。そんな状況なら、最初は挨拶やコミュニティ活動の情報共有など心理的負担が少ないものからはじめ、マンションでの防災訓練、地域と連携した防災訓練、住民交流会、地域と一体のイベントと、徐々にコミュニティの深度を深めていくといいだろう。


少子高齢化により、現役世代がリタイアしたあとにニュータウンがゴースト化したといわれている。現在の大規模マンションをそれに当てはめる声もある。そうならないために必要なのが、マンションコミュニティではないだろうか。


参考サイト

最終更新日:2019年02月06日

キーワードを入力してください

キーワードから探す


本文はここまでです このページの先頭へ

Yahoo!不動産 おうちマガジンとは?

不動産にまつわるマジメな記事からおもしろ記事まで、家さがしが楽しくなる情報をお届け!新しい暮らしのヒントが満載のマガジンです。