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地震保険の盲点!主要構造部に被害がないと保険金はゼロ

2014年11月24日

平賀 功一

地震保険の盲点!主要構造部に被害がないと保険金はゼロ

平賀功一の最旬コラムNo.11

地震保険の盲点!主要構造部に被害がないと保険金はゼロ

「地震大国」日本 全世界の2割の地震が日本周辺で発生している

11月22日(土)の夜10時過ぎ、自宅でテレビを見ていたら、突然、「緊急地震速報です」とのアナウンスが画面から流れ、私の住むマンション(東京都杉並区)では震度2の揺れが感じられました。

マグニチュード6.8を観測した震源地の長野県北部では最大震度6弱の揺れに見舞われ、JR東日本によると、東北、上越、山形、秋田の各新幹線が一時、全線で運転を見合わせました。家屋が倒壊し、ケガ人も発生しており、まさに「天災は忘れた頃にやって来る」との格言を体現したような大規模地震が週末の夜に襲来しました。死亡者がいなかったのが幸いといえます。 

地震は世界のどの地域でも発生するわけではなく、プレートが衝突して沈み込みを起こす地域に集中して発生します。わが国は環太平洋地震帯に位置し、「ユーラシアプレート」「北米プレート」「太平洋プレート」「フィリピン海プレート」の4つのプレート上にあるため、日本は全世界で発生する地震(M6.0以上)の2割が国内周辺で発生するほどの『地震大国』になっています(下図参照)。


そのため、1995年1月には阪神淡路大震災(死者およそ6430名)、2004年10月には新潟県中越地震(同68名)、そして2011年3月には東日本大震災(同およそ1万8950名)と、繰り返し我々は地震被害に遭ってきました。さらに、今後は首都直下地震や南海トラフ巨大地震の切迫性が高まっており、東京大学地震研究所が2012年1月に「南関東でマグニチュード7クラスの地震が今後4年以内に起こる確率は70%に高まった可能性がある」と発表して世間を驚かせました。「今後30年以内に発生する確率は70%」としていた政府の予想を大きく揺さぶる結果となりました。

マンションの主要構造部に地震被害が及ばなければ保険金は支払われない

こうした被害想定も後押しし、地震保険の加入者が増えています。2013年12月末時点で世帯加入率は27.9%にまで拡大しており、こうした勢いは今後も続くことが容易に予想されます(下図参照)。


地震保険とは「居住用建物」および「家財」を対象とし、地震・噴火、または、これらによる津波によって発生した火災や損壊などによる損害を補償する地震災害専用の保険です。

そのため、たとえ火災保険に加入していても、出火原因が地震や噴火による被害に対しては、火災保険だけでは損害が補償されません。火災保険に地震保険を付帯して初めて、地震や噴火・津波を直接または間接とした損害が補償されます。しかも、保険の対象が建物の場合、建物の主要構造部(柱、壁、床、梁、屋根など)に損害を受けないと保険金は支払われません。

地震保険は生活再建のための臨時費用的な保険と心得えよう

3年半前の東日本大震災では、千葉県浦安市の多くの分譲マンションが液状化被害を受けました。浦安市の報告によると「地盤改良を施していなかった地域のマンションでは、建物周辺の地盤沈下によりエントランス周りに段差が発生」「同時に、ライフラインが寸断し、復旧に相当な時間を要した。建物の周辺の地盤沈下による段差は最大50センチメートル程度に及ぶ場合もあった」そうで、被害の甚大さを物語ります。

にもかかわらず、基礎や構造躯体にまで地震被害が及んだマンションは僅少だったため、多くのマンション(管理組合)が地震保険に加入していても保険金は受け取れませんでした。いくら建物周辺が地盤沈下しても、マンション共用部分の基本構造部にまでは被害が及ばなかったからです。敷地内のライフラインが損傷し、マンション生活に困難を来たしても、主要構造部に被害が及ばなければ保険金は支払われないのです。

地震保険が無駄とはいいません。加入していたために救われた人も大勢いると思います。ただ、地震保険は万能ではありません。補償内容・範囲には制限があります。地震保険はあくまで生活再建のための臨時費用的な意味合いの保険と心得える必要があります。決して過信してはいけません。

最終更新日:2018年08月30日

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