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突然の転勤!契約後の住宅は単身赴任or契約解除 どっち?

2015年02月19日

平賀功一

突然の転勤!契約後の住宅は単身赴任or契約解除 どっち?

平賀 功一の最旬コラムNo.22

突然の転勤!契約後の住宅は単身赴任or契約解除 どっち?

突然、転勤を言い渡されたら、マイホームはどうする?

2月4日の立春を過ぎ、暦の上では春の季節を迎えました。2月18日には東京で降雪の予報が出されるなど、体感的にはまだまだ寒い日が続いていますが、花粉情報が始まり、また、衣料品店では春物のカラフルな洋服が店頭に並び始めるなど、春はすぐそこまで来ています。

ただ、この時期、憂鬱(ゆううつ)な人も中にはいるでしょう。新年度を目前にし、 特に転勤族の人々にとっては転勤の辞令が発動される可能性があるからです。新年度は入学や就職、異動や転勤など、人の流れが活発になります。住宅市場でも物件の取引数が急増し、同時に引き渡し(引っ越し)も盛んになります。

そうしたなか、読者の皆さんならどうしますか?  購入したマイホームへの引っ越し直前、突然に会社から転勤を言い渡されたら ――

選択肢は3つしかありません。(1)転勤を断る、(2)ご主人が単身赴任する、(3)既契約済みのマイホームを契約解除して家族全員で転勤先へ移る ―― のいずれかになります。実に悩ましい問題に直面することになります。以下、筆者の体験を踏まえ、こうした時にはどうすればいいのか、選択時の判断基準をお伝えします。

転勤を命じられ、圧倒的に多かったのが「単身赴任」を選択するケース

私、平賀は独立して現在の住宅コンサルタントになる前は、中堅の不動産会社でサラリーマンをしておりました。東京圏で主に新築マンションの営業をしており、モデルルームに見学にいらしたお客様の接客をしてきました。

そうした営業経験を振り返ると、圧倒的に多かったのが2番目の単身赴任を選択するケースです。「せっかく気に入って契約した夢のマイホームを手放したくない」「契約時に支払った手付金を没収されるのは避けたい」というのが主な理由です。どちらも納得感のある、ごもっともな話です。

企業という組織に属するサラリーマンが勤務先からの転勤を断るのは困難を極めます。今後の上司との関係や将来の昇進(人事査定)などを考えれば、躊躇(ちゅうちょ)する余地はありません。窓際族に追いやられた日には、住宅ローンの返済にも支障を来たします。

また、3番目の「手付金を没収されたくない」と考えるのも自然なことです。通常、新築マンションの売買契約では購入価格の10%を手付金として契約時に支払います。たとえば4000万円の新築マンションの場合、その10%に相当する400万円が手付金として必要になります。

契約締結後、買い主が自ら契約解除を申し出ると、その400万円は返金されません。全額、売り主に没収されてしまいます。みすみす400万円を“どぶに捨てる”行為に等しいわけです。この選択肢を選ぶには相当の勇気が必要になります。

手付金とは「契約解除に備えるための金銭」  決して頭金ではない

では、なぜ手付金は没収されてしまうのか、ここで改めて手付金について再確認しておきましょう。

手付金とは「契約解除に備えるための金銭」としての性格を持つ金銭のことです。最終的には売買代金の一部に充当されますが、決して頭金ではありません。

専門的な話になりますが、ひと口に手付金といっても法律上は3つの種類があります(下表参照)。契約は当事者の自由意志に基づくため、手付金が下記のどの性格を持つかは売り手と買い手の間で個別に決めるのが基本原則ですが、不動産取引の実務レベルでは「解約手付」とするのが一般的です。そのため、解約手付の性格に基づき手付金は没収されます。手付金とは「売り主が契約の履行に着手するまで、いつでも自己都合で契約を解除できるための金銭」なのです。

手付解除により売買契約が有効に解除されると、売り主は違約金や損害賠償の請求ができません。「次のお客さんが見つかるまで契約解除は認めない」といった行為も禁止されています。手付金の返金さえ諦めれば、買い主は契約上のすべての権利・義務から解放されます。「いつでも自己都合で契約を解除できる」とは、こういった制約からの解放を意味します。

なお、売り主から契約解除の申し出があった場合も、その性格が解約手付である限り、手付金の取り扱いに違いはありません。売り主は手付金を全額返金し、さらに手付金と同額の金銭を買い主に支払います。反面、買い主は売り主に対し、違約金や損害賠償を請求することはできません。売り主は契約上のすべての権利・義務から解放されるからです。


低位安定する住宅ローン金利や充実した住宅税制など、マイホーム購入を取り巻く環境は決して悪くありません。しかし、転勤の可能性がある人は注意が必要です。購入のタイミングを検討する際は転勤を意識することが欠かせません。

最終更新日:2018年08月30日

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