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増加する契約者数 しかし割高だった「地震保険」の保険料

2015年09月18日

平賀功一

増加する契約者数 しかし割高だった「地震保険」の保険料

平賀 功一の最旬コラムNo.51

地震保険の契約件数は19年間で3倍超の高い伸びを示す

5月12日の早朝、東京都調布市で最大震度5弱を観測する地震が発生しました。都内や周辺3県では震度4を記録し、23区内にある私の家も大きく揺れ、びっくりしたのを鮮明に覚えています。

その後の気象庁の発表では「想定される首都直下地震との直接の関係はない」と説明していましたが、政府の地震調査委員会による「全国地震動予測地図」(2015年1月時点)では、今後30年以内に震度6以上の揺れに見舞われる確率をエリア別に公表しており、東京都新宿区が46%、埼玉県さいたま市が51%、さらに神奈川県横浜市が78%と非常に高い数値(確率)を示しています。

折りしも、9月11日で東日本大震災の発生から4年半が過ぎました。今年8月13日現在、今なお約19万9000人が全国各地で避難生活を続けています(復興庁)。あの惨劇を忘れることはできません。日本に住んでいる以上、巨大地震とは“共存”するしかないのです。

こうしたこともあり、地震保険の契約件数は右肩上がりで上昇しています。損害保険料率算出機構によると、阪神淡路大震災のあった1995年の契約件数が約518万件(世帯加入率11.6%)だったのに対し、2014年度には約1623万件(同28.8%)と19年間で3倍超の伸びを示しています。同様に世帯加入率も大幅に増加しており、巨大地震に対する国民の危機意識が高まっている証左と受け止めることができます(下記参照)。

<地震保険の契約件数(世帯加入率)の推移> 
 ・1995年度:約518万件(11.6%)
 ・2000年度:約766万件(16.0%)
 ・2005年度:約1025万件(20.1%)
 ・2010年度:約1274万件(23.7%)
 ・2014年度:約1623万件(28.8%)

しかし、地震保険の保険料は決して安くありません。そこで今回、保険会社の協力のもと、平均的な住宅の地震保険料をシミュレーションしてみました。今年10月からは火災保険料が改定される予定です。せっかく地震保険に加入するのであれば、きちんと保険料についての知識を身につけておく必要があるでしょう。転ばぬ先の杖として、地震保険料についての相場観を養っておくと安心です。

保険料総額の約43%を地震保険が占める「割高感」

今回、シミュレーションしたのは東京23区内にある木造2階建ての中古一戸建て住宅です。専用住宅で延べ床面積は約75平方メートル。新耐震基準後の施工ですが、非耐火構造で耐震性能も特に有していません。

この一戸建て住宅に主契約となる火災保険2000万円、家財保険500万円、加えて地震保険をそれぞれの50%相当に設定して付保してみました。契約期間は1年満期です。この条件で2社の保険会社に試算してもらった結果が下表です。


地震発生時、最大で主契約の50%の保険金額しか支払われないにもかかわらず、地震保険の保険料は総合計の約43%を占めています。主契約の2分の1(50%)にはなっていません。

地震保険では損害の程度を「全損」「半損」「一部損」と3つに区分しており、全損と判定されれば契約金額の100%が支払われます。しかし、半損では同50%、一部損では同5%と、被害の程度に応じて支払額は著しく減額されます。

4年半前の東日本大震災では多くのマンションが液状化被害に遭いましたが、マンションの建物自体には何ら影響がなかったため、地震保険に加入していても一銭も保険金が支払われないマンションが多々ありました。これでは一体、何のための地震保険なのか?―― 誰もが不信に感じてしまいます。

巨額な保険金支払いに対応すべく、高めな保険料が設定されている

一度、巨大地震が発生すると、保険会社は巨額な保険金を支払わなければなりません。日本地震再保険の調査では、阪神淡路大震災で約783億円、東日本大震災で約1兆2654億円の保険金が契約者に支払われました。

巨大地震は住宅火災や交通事故とは異なり、甚大な被害をもたらします。そのため、多額な保険請求額に対応できるだけの準備金がどうしても必要になり、結果として地震保険料にしわ寄せ(割高感)が来てしまいます。

こうした巨額な保険請求額に対し、民間損保会社1社の資金力だけで対応できるはずはありません。そこで、地震保険に関する法律に基づき、損害保険会社と政府が共同で保険金支払いに備える仕組みを作っています。「再保険」という形で責任の一部を政府が引き受けており、官民一体で巨大地震への対応を図っています。

地震保険への加入は任意ですので、契約するか否かは住宅所有者の独自判断になります。各人のリスク許容度に応じて、その損得勘定を自己判定することになります。

最終更新日:2015年09月18日


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