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知っているようで知らない「提携ローン」の仕組みと特徴

2015年09月30日

平賀功一

知っているようで知らない「提携ローン」の仕組みと特徴

平賀 功一の最旬コラムNo.54

知っているようで知らない「提携ローン」の仕組みと特徴

住宅ローンの約6割は住宅業者のあっせんで決まっている

9月30日に発表された8月の新設住宅着工戸数(国土交通省)は持ち家、借家、分譲住宅が増加したため、全体では前年同月比8.8%(8万255戸)の伸びとなりました。プラスでの推移は6カ月連続で続いており、8%への消費増税による反動減が時間の経過とともに和らいでいる一端が垣間見られます。

こうした住宅市場の復調を下支えしているのが低位安定する住宅ローン金利です。住宅金融支援機構の「2015年度下期における住宅市場動向について」という調査を見てみると、住宅事業者、一般消費者いずれもが「住宅ローン金利の低水準」を年後半の受注・販売増の要因(住宅事業者)、あるいは買い時と思う要因(消費者)として第1位に挙げています。さらに「今後、住宅ローン金利が上昇するかもしれない」という金利先高観にも刺激され、住宅市場では“好循環”(活性化)が始まりつつあります。

しかし、特に一般消費者(住宅の買い主)の場合、住宅ローン金利の高低ばかりに気を取られてしまい、金融機関の選択がおろそかになると危険です。

というのも、日本の住宅ローンの約6割は住宅業者のあっせんによって決まっています。業者に紹介されるまま、特段、金融機関の融資姿勢や貸出条件を比較・検討することなく、消費者は借入先を決めてしまっています。つまり、住宅ローン利用者の過半数が販売業者によってあっせんされた住宅ローンを無条件に利用しているのです。

当然、事業者があっせんするのは「提携ローン」です。それだけに、提携ローンの仕組みを知らずして安易に融資契約してはなりません。どういうメリットがあるのか、注意点は何なのか?―― 予備知識の習得が欠かせません。

そこで、本稿では提携ローンの基礎知識をまとめてみました。メリット・デメリットの把握にお役立てください。

手続きの簡素化や優遇金利の適用など、提携ローンには利点が多い

そもそも提携ローンとは、売り主(販売代理業者を含む)と金融機関が前もって約束(=提携)し、融資対象となる物件の買い主のために用意した住宅ローンです。あらかじめ物件に「融資枠」が付いている住宅ローンと換言してもいいでしょう。

非提携ローンの場合、借入希望者は融資対象物件の担保評価に必要な書類集めから始めなければなりません。登記に関する書類や設計図面、確認申請書、さらに消防に関する書類など、これらを自ら集めて金融機関に提出する必要があります。

経験も知識もない一般の消費者(買い主)が自分ですべての手続きを行なうのは面倒であり、苦労の連続となります。そこで、買い主の便宜を図り、借入しやすくした住宅ローンが提携ローンです。融資対象物件の売り主が前もって金融機関へ必要書類を提出しておくことで、借入希望者の手続きを簡便にします。

その結果、融資審査のスピードが速くなったり、さらに優遇金利の適用を受けられるなどのメリットを享受できます。契約後には担当者が必要書類の取得方法や提出時期などを適宜、案内してくれるので、その案内に従えば手続きは滞りなく進みます。このように、いくつもの利点があるわけです。メリットを整理すると、以下のようになります。

<提携ローンのメリット>
 ・物件自体の審査(担保査定)が前もって終わっているので、融資申し込み時の手続きが簡便である。
 ・事前審査のスピードが、非提携ローンにくらべ早い。
 ・優遇金利が用意されていることがある。
 ・融資額や担保掛目(例:物件の8割以上)が引き上げられていることもある。
 ・住宅ローン特約の対象になる。

利用時には3万~5万円の「事務取扱い手数料」が請求される

数ある住宅ローン商品の中から、買い主が自助努力で最適なローンを選ぶのは困難です。そのため、あっせんされた提携ローンをそのまま利用するのも1つの方法なのですが、たとえば「社内融資が使える」「公務員なので共済融資が利用可能」、あるいは「法人名義で購入するので、取引先の金融機関から借りる」といった場合には提携ローンを利用する必要はありません。

一般に、提携ローンの利用時には「事務取扱い手数料」の名目で1契約あたり3万円~5万円の手数料を請求されます。上述したような利便性に対する対価と考えれば納得できる面もありますが、たとえば100世帯の新築マンションの場合、全戸が提携ローンを利用したとすると、販売会社には300万円から500万円の手数料収入が入る計算になります。タワーマンションのような大規模物件ともなれば、その何倍もの収入が入ってきます。住宅事業者にとっては貴重な収入源というわけです。

まとめとして、提携ローンにはいくつものメリットがありますが、ローン商品の内容を確認せずして利用するのは危険です。「業者に紹介されるまま、気が付いたらローン契約していた」ということにならないよう、事前に十分な説明を受けるようにしてください。常に“自己責任”が伴うという意識を忘れてはなりません。

最終更新日:2015年09月30日


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