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欠陥保証サービスを拡充させる不動産仲介業者 その最新動向

2015年11月05日

平賀功一

欠陥保証サービスを拡充させる不動産仲介業者 その最新動向

平賀 功一の最旬コラムNo.60

新しいもの好きの日本人 中古住宅流通の少なさは歴然!

今般、不動産仲介業者による保証サービス合戦が散見されるようになりました。

ご存じのように、日本の中古住宅市場は欧米に比べて流通量が圧倒的に少ないのが現状です。新築住宅と中古住宅の流通割合を見てみると、アメリカが新築:中古=およそ78:22、イギリスが同およそ89:11、フランスが同およそ66:34なのに対し、わが国は新築:中古=約13:87となっており、その差は歴然です。

では、なぜ日本では中古住宅の流通が促進されないのか?―― 日経BPコンサルティングの調査によると、次のような理由が挙げられています。

<中古住宅を購入して良くなかった点> (複数回答)
・リフォームやメンテナンスの費用がかかる:36.1%
・住宅設備が古い:34.4%
・断熱性能がよくない:24.7%
・住んでみて欠陥があるのが分かった:20.3%
・耐震性能が心配:20.3%
・思い通りの間取りではない:18.9%
・汚れている:14.1%

見た目の古さはもとより住宅性能や設備の陳腐化が嫌気され、地震発生時による耐震性の不安や欠陥が隠れているのではないかという心配、また、こうした懸念材料をリフォームやメンテナンスにより機能回復・品質担保しようとすると、多額の負担を強いられる点もマイナス材料として指摘されています。

さらに、高度経済成長期に培われた「消費は美徳」といった国民文化や、日本人の「新しいもの好き」といった消費者心理もマイホームの新築信仰を後押しします。重層化する複合要因が「新築重視」「中古軽視」へと日本人の住宅観を導いています。

“逆転の発想”で欠陥保証サービスを拡充する不動産仲介業者

こうした現状を打開しようと、国も積極的に動き出しています。2020年までに中古住宅流通・リフォーム市場を現在の倍の20兆円に増やそうと躍起です。なぜなら、住宅産業は日本の経済成長を支える重要な柱(基幹産業)だからです。

民間企業も傍観しているわけではありません。今般、散見されるようになったのが不動産仲介業者による欠陥保証サービスの拡充です(下表参照)。

日常生活に支障が出ないよう、建物の主要構造部の保証や住宅設備の故障補修などが目に付きます。中古住宅購入の阻害要因である建物の欠陥に一定期間の保証を付保することで、これまで中古住宅を敬遠していた人たちを呼び込もうというわけです。


人口減少に住宅供給の過剰感(家余り状態)と、マイホーム市場は規模の縮小を余儀なくされています。そうしたなか、差別化や独自性を打ち出すことでサバイバル合戦を生き抜こうというわけです。ピンチはチャンスという“逆転の発想”で、収益を確保したいという仲介業者の戦略が垣間見られます。

折りしも、マンション市場ではデータの転用・改ざんによる杭(くい)の施工不良が発覚し、動揺を誘っています。被害者の人々の心中は察するに余りありますが、仲介業者による欠陥保証が浸透することで、類似のトラブル抑止に一役買うでしょう。中古住宅流通のさらなる促進のためにも、さらなる保証サービスの拡充が望まれます。「不動産業は信頼産業」と思われるよう、住の安心・安全に向けた施策が求められます。

最終更新日:2015年11月05日


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