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「住宅ローン減税」の還付が途中で中断される5つのケース

2016年01月31日

平賀功一

「住宅ローン減税」の還付が途中で中断される5つのケース

平賀 功一の最旬コラムNo.72

すべての人が10年間にわたって税還付を受けられるわけではない

マイホーム取得者の金銭的負担を軽減し、同時に住宅供給者の販売促進にも結び付くよう1997年(平成9年)に創設された「住宅ローン減税」制度――。それから19年。事あるごとに適用期間の延長や制度の拡充・縮減が繰り返され、今日に至っています。

創設直後の1997年・98年に入居した人は住宅ローン減税の適用期間が「6年間」でした。それが翌年以降(1999年1月~2001年6月末)には「15年間」へと大幅に延長されたものの、一転、2001年7月以降の入居者は「10年間」へと短縮され、以後、「10年間」が定着しています。2015年の入居者も同じく「10年間」です。

しかし、この「10年間」という適用期間は万人に当てはまるわけではありません。住宅ローン減税の適用条件に当てはまらくなった年は、その年分の税還付が受けられなくなるからです。つまり、すべての人が「10年間」にわたって控除を受けられるわけではないのです。

では、どのような場合が住宅ローン減税の適用外に相当するのか?―― 具体的な5つのケースを紹介します。

転勤族の皆さん!気を付けてください!!

<ケース1>その年の合計所得金額が3000万円を超えた場合

住宅ローン減税の適用条件の1つに「その年の合計所得金額が3000万円以下であること」という規定があります。従って、サラリーマンなどの給与所得者の場合、年収に換算して約3336万円を超えた年は税還付されなくなります。高額所得者にまで税制優遇する必要はないというわけです。

なお、合計所得金額が3000万円以下になれば、再び、控除が再開されます。ただし、控除期間(10年間)が残っている場合であり、税還付がストップした期間を含めて合計10年間という計算になります。還付の一時中断により、住宅ローン減税による控除期間がその分、延びることはありません。その点、誤解のないようにしてください。

<ケース2>転勤などによりマイホームに誰も住んでいない場合

住宅ローン減税には「取得後6カ月以内に入居し、各年の12月31日まで引き続き住んでいること」という適用条件もあります。そのため、たとえば転勤期間が2016年4月1日~同年9月30日までの6カ月間というような短期間であれば問題ないのですが、「12月31日の大晦日に誰も住んでいない」=「越年による非居住期間が発生する」場合は、その年分の住宅ローン減税は受けられなくなります。

ただし、転勤命令が解除され、再びマイホームに戻ってくれば、適用期間が残っている場合、残りの年分について税還付が受けられます。転勤の間だけ、減税がストップする仕組みです。

また、単身赴任であり、かつ転勤先が国内である場合に限っては、転勤中も税還付が継続します。特例措置として、引き続き自宅に妻子や扶養する親などが住み続けていれば、減税の空白期間は発生しません。

<ケース3>自宅を賃貸に出し、賃借人が住んでいる場合

さらに「自己居住のための住宅であること」が適用条件の1つですので、たとえ誰かが住んでいたとしても、その人が借家人の場合は住宅ローン減税がストップします。

厳密には家賃の授受は関係ありませんので、極端な例ですが、たとえば友人を長期にわたって無償で自宅に住まわせたとしても、本人が住んでない限り、税還付は受けられません。「民泊」を考えている人は、特に注意が必要です。

期間短縮型の繰り上げ返済 その落とし穴

<ケース4>繰り上げ返済により、住宅ローンの償還期間が10年未満になった場合

ガラっと話が変わりますが、繰り上げ返済にも注意が必要です。というのも、住宅ローン減税の適用条件には「償還期間が10年以上の借入金を有すること」という規定があるからです。

単純な例でご説明しましょう。たとえば契約時に償還期間15年で住宅ローンを組んだとします。返済開始後、「期間短縮型」の繰り上げ返済を行ったことにより、償還期間が6年短縮され、結果、9年(15年-6年)になったとします。この場合、「償還期間が10年以上の借入金を有すること」という規定に合致しなくなりますので、以後、税還付は受けられなくなります。ご存じない人が少なくありません。

ただ、同じ繰り上げ返済でも「返済額軽減型」の繰り上げ返済の場合は償還期間が短縮されませんので、こうした心配は無用です。

また、とても紛らわしいのですが、償還表(返済計画)に従い返済を続けた結果、償還期間が10年未満になっても、住宅ローン減税の還付期間が残っていれば、引き続き税還付は継続します。税還付が中止されるのは、あくまで「期間短縮型の繰り上げ返済」により償還期間が10年未満に短縮された場合の話です。誤解のないよう正確な知識を身につけておいてください。

<ケース5>認定住宅の認定が取り消された場合

最後は、長期優良住宅や低炭素住宅(=認定住宅)を取得した人の場合の注意点です。

長期優良住宅あるいは低炭素住宅として認定されるには、該当する法律に定める認定基準をすべて満たさなければなりません。たとえば「長期優良住宅普及促進法」では、住宅の所有者に対して長期優良住宅の建築および維持保全の状況に関する記録を作成し、これを保存するよう義務付けています。長期にわたり良好な状態で使用できるよう、計画的な維持管理(住宅履歴情報の蓄積)を促しています。

そのため、これに違反した場合、所管行政庁から認定が取り消されるおそれがあります。当然、取り消されれば長期優良住宅とは認められなくなります。

長期優良住宅として認められなくなると、同時に住宅ローン減税の適用も受けられなくなるのです。一種の罰則規定を設けているわけです。“一般住宅”として、住宅ローン減税の適用を受けることもできません。かなり厳しいルールになっています。認定住宅の所有者の人々はお気を付けください。

繰り返しになりますが『すべての人が10年間にわたって税還付を受けられるわけではない
』―― このことを忘れないでください。

最終更新日:2016年01月31日


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