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ガンバレ熊本!地震の被災者向け公的支援便覧

2016年04月28日

平賀 功一

ガンバレ熊本!地震の被災者向け公的支援便覧

平賀 功一の最旬コラムNo.80

ガンバレ熊本!地震の被災者向け公的支援便覧

6000棟を超える住宅被害 試される日本の底力

震度7を観測した4月14日の熊本地震から2週間が経過しましたが、いまだ余震が断続的に発生しており、気象庁は引き続き激しい揺れに警戒を呼び掛けています。県内では約3万6000人が不自由な避難生活を続けており、今なお不安の連鎖が続いています。

消防庁によると、九州の6県と山口県を加えた計7県の住宅被害状況(4月26日現在)は、全壊が1750棟、半壊が1721棟、一部破損が2914棟となりました。今回の地震は「前震」「本震」と2度の巨大地震が襲来し、そのうえ震度1以上の余震が1000回を超える未曽有の連鎖地震となっています。そのため、すでに耐震補強された住宅でも、複数回の地震が集中的に発生することで、耐えられなくなるケースが少なくないのです。応急危険度判定が進むに従い、被害状況は悪化が容易に予想されます。 

そこで、復興を加速させたい政府は激甚災害の指定を4月25日に閣議決定しました。指定された自治体が実施する復旧事業などへの国の補助率をかさ上げし、財政上の負担を和らげる狙いです。同時に補正予算の編成も本格化し、与野党が協力して早期成立を目指します。 

国土交通省からは応急仮設住宅およそ3000戸分の資材が確保され、用地のメドが立ち次第、建設が可能になったと公表されました。全国の公営住宅およそ9000戸も用意され、さらにUR都市機構は自宅が損害を受け、現に居住が困難になった人を対象に、主に福岡県内に立地するUR賃貸住宅を原則として6カ月間、家賃を無償で貸与するとしています。被災者の生活再建に向けた動きが具体化し始めています。「ようやく次のフェーズ(局面)が見えてきた」(河野防災担当相)わけです。 

とはいえ、避難生活の長期化は避けられず、被災者が日常生活を取り戻すまでには膨大な時間が必要になります。突き付けられた“試練”に対し、オールジャパン(国民総出)で乗り越えなければなりません。日本の底力が試されようとしています。 

しかし、過度な心配は無用です。被災者の方々には支援制度が用意されており、生活再建に向けた経済的負担の軽減が図られます。以下に該当する制度概要をまとめましたので、お役立ていただければ幸いです。 

自宅が全壊し、新しい住宅を取得すると300万円の支援金が支給される

【被災者生活再建支援金】
住宅が全壊・全焼・全流出した世帯、半壊や半焼により、やむを得ず住宅を解体した世帯、大規模半壊の世帯など、自然災害により生活基盤に著しい被害を受けた世帯に対して被災者生活再建支援金が支払われます。支給額は(1)住宅の被害程度と(2)再建方法により決められており、(1)と(2)の合計額が該当世帯に支払われます。

(1)住宅の被害程度
  • 全壊:100万円  
  • 解体:100万円  
  • 長期避難:100万円  
  • 大規模半壊:50万円 

(2)再建方法
  • 建設・購入:200万円  
  • 補修:100万円  
  • 賃借(公営住宅以外):50万円 

【災害弔慰金】
対象となる自然災害により死亡した遺族に対して災害弔慰金が支払われます。

  • 死亡者が受給遺族(※)の主たる生計維持者だった場合:500万円  
  • その他の人が死亡した場合:250万円 

※受給遺族とは
  • 配偶者(事実婚を含む)、子、父母、孫、祖父母 
  • 上記の遺族がいない場合、死亡者と同居または生計を同じくしていた兄弟姉妹 

【災害障害見舞金】
対象となる自然災害により重度の障害(両眼失明、要常時介護、両上肢ひじ関節以上の切断など)を受けた人に対し、災害障害見舞金が支払われます。 

  •  世帯の生計維持者が重度の障害を受けた場合:250万円 
  •  その他の人が重度の障害を受けた場合:125万円 

【災害義援金】
日本赤十字社や中央共同募金会、その他の各団体に寄せられた義援金が被災県に送金され、市町村を通じて被災者に配分されます。配分対象者は以下の(1)(2)(3)となり、配分される金額は集まった義援金の額や被災者の被害状況に応じて数万円から数十万円となります。被災県に設置された義援金配分委員会が決定します。 

  1. 災害により死亡した人の遺族、行方不明となった人の家族 
  2. 災害により全壊あるいは半壊した自宅の世帯主 
  3. その他、義援金配分委員会が独自に決定した対象者 

地震保険の被害査定 特例措置により契約者の「自己申告」を導入

被災者には国の社会保障制度による支援も用意されており、加入している年金や保険により給付が受けられます。 

国民年金に加入中の人が死亡したとき、一定の受給資格要件を満たしている場合、「18歳までの子供がいる配偶者」、配偶者がいなくて子供だけの場合は「その子供」に対し、遺族基礎年金が支給されます。 

さらに、サラリーマンなど厚生年金加入者には一定条件のもと、その人によって生計を維持されていた遺族に遺族厚生年金が支給されます。 

【雇用保険の失業給付】
5年前の東日本大震災では特例措置として、被災により休職を余儀なくされた人や一時的に離職した雇用保険の被保険者に対し、雇用保険の基本手当(失業給付)が支給されました。 

同様に、熊本地震でも県内の事業所に勤務していた人が被災により休業や一時離職した場合、特例措置により雇用保険の失業手当を受給できることになっています。 

【地震保険】
こちらは各人が個人で加入している民間の保険になりますが、自宅に地震保険を付保している場合は「全損」で契約金額の100%、「半損」で同50%、「一部損」で同5%の保険金が支払われます。同時に自宅の家財についても付保していれば、契約内容に応じた保険金が上乗せされます。 

なお、通常であれば保険会社の調査担当者が建物を現地調査して被害状況を判定するのですが、今回、損害保険各社は半壊や一部損の木造家屋などを対象に、契約者の自己申告に基づいて保険金を支払う措置を導入しています。書類と写真により被害程度を判定しようというのです。保険金の迅速な支払いを促すのが狙いです。 

「震源域が拡大するなど、過去の事例にあてはまらない」と気象庁が言及するように、今回の熊本地震は“異例続き”の状態です。何が起きても不思議ではないわけです。一刻も早い収束を願うばかりです。「ガンバレ熊本」―― 不屈の精神で新たな一歩を踏み出しましょう。 

【参考サイト】
雇用保険の失業給付のお知らせ(厚生労働省 鹿児島労働局)※PDF形式

最終更新日:2018年08月30日

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