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やはり大手は高収入! 不動産会社の平均年収ランキング

2017年06月13日

平賀功一

やはり大手は高収入! 不動産会社の平均年収ランキング

平賀功一の最旬コラムNo.114

やはり大手は高収入! 不動産会社の平均年収ランキング

(ペイレスイメージズ/アフロ)

戦後3番目の景気拡大の長さ 官製春闘による賃上げ率は4年連続で2%台

総務省が3月末に発表した2月の完全失業率は2.8%となり、22年ぶりに3.0%を下回りました。驚いたことに1994年以来の低水準だそうで、雇用の著しい改善傾向がうかがえます。また、同日に公表された有効求人倍率(厚生労働省)も1.43倍(2016年の年平均は1.36倍)と高水準を維持しており、宅配の現場や建設業界を筆頭に、働き手が不足している現状が数字の上からも裏付けられます。


こうした好況の一因が安倍政権による経済政策「アベノミクス」です。すでに「アベノミクス景気」は「バブル景気」を超えて戦後3番目の長さを記録しています。長期にわたって、緩やかな回復軌道を描いています(図表1)。


しばしば指摘されるように、期待先行で実感を伴わないのがアベノミクス景気の特徴の1つです。事実、今もって「脱デフレ宣言」は出されていません。デフレマインドの完全払拭には、まだまだ時間が必要でしょう。


しかし、一国の総理大臣が民間企業に賃上げを要請する「官製春闘」は今春で4年目を迎え、賃上げ率は4年連続で2%台を維持しています。日本経済新聞社がまとめた2017年の賃金動向調査によると、回答企業の全業種平均で賃上げ額は月額6683円(2.10%)でした。そのうち建設業は同6138円(2.20%)、不動産・住宅業は同8589円(2.68%)となっています。特に内需系企業は人手不足もあって、総じて経営者の賃上げ意欲が高くなっています(4月17日付け日経産業新聞より一部抜粋)。


無論、読者の皆さんが全員、その恩恵を受けているかどうかは分かりません。「実感ない」という人も少なくないでしょう。アベノミクスは賃金格差を拡大させるとの指摘もあります。はたして不動産業界へは、その恩恵が及んでいるのでしょうか。以下、分譲マンション販売(中古物件の再販・投資用を含む)を手掛ける主な上場不動産会社の平均年収を調べてみました。

大手とともに、あまり聞きなれないものの精鋭企業もランクイン

平均年収800万円以上の上場不動産会社をランキングしたのが【図表2】です。前提条件として、マンション分譲を本業としない商社や鉄道会社、ゼネコンは一部を除き対象から外しています。また、非上場企業と上場していても平均年収を公開していない会社もランキングから除外しています。


さて、そのランキングを見ると、やはり上位には大手企業が並びます。鉄道会社は除くといいながら、1953年(昭和28年)に東京急行鉄道の不動産部から分離・独立した東急不動産が最も高い平均年収となっています。トップ5は誰もが知っている大手企業ばかりです。


一方、(失礼ながら)聞きなれない会社もランクインしています。関西圏で、マンションの企画・開発・販売を主軸に活動しているのが日本エスリード(本社:大阪市)です。森トラストの連結子会社であり、2016年には全国で1476戸の新築分譲マンションを発売(不動産経済研究所)しています。大阪府での供給戸数はトップクラスです。


第7位のムゲンエステート(東京都中央区)は居住用あるいは投資用として中古不動産を買い取り、バリューアップして再販する事業を展開しています。居住用としては主にファミリータイプのマンションを1部屋から取り扱い、投資用としては一棟単位でマンションやオフィスビルを個人投資家や中小企業向けに再販しています。


また、プレサンスコーポレーション(大阪市)は関西を中心に投資用ワンルームとファミリー向け不動産の開発・販売を手掛けています。2016年には全国で3225戸の新築分譲マンションを発売しており、不動産経済研究所の調査では事業主別発売戸数で年間ランキング第4位の実績があります。


さらに、アーバネットコーポレーション(東京都千代田区)は投資用ワンルームマンションの一棟販売を柱に、コンパクトマンションやファミリーマンション、一戸建ての開発・分譲にも軸足を伸ばしています。収益不動産の取引に特化した会社です。


どうしても関西圏を地盤とする企業は関東圏での知名度は低くなりがちです。しかし、いずれも収入面では好待遇の企業です。高い年収を従業員に支払えるだけの精鋭企業がランクインしています。企業規模と給与水準は必ずしも比例しないといえそうです。

中古マンションの再生ビジネスにも、高収入の獲得チャンスあり

続いて、平均年収800万円未満の上場不動産会社を見てみましょう。



率直な感想として、三井・三菱と並ぶ三大財閥の一角である住友不動産の平均年収が632万円というのは驚きです。ある関係者の話によると、初任給はどの会社もほぼ一緒なのですが、その後の昇給ペースが異なるそうです。


また、ランキング企業の顔ぶれとして、新築物件の開発・販売(いわゆるデベロッパー)以外のビジネスモデルで勝負している会社が見受けられます。インテリックス(東京都渋谷区)は中古マンションを再生・販売する会社で、リノベーション中古に特化しているのが特徴です。


同じく、スター・マイカ(東京都港区)もリノベーション中古マンションの企画・販売を事業内容としており、ラ・アトレもデベロップメント業務と並行して、リノベーションマンションの仕入れ・販売に力を入れています。中古住宅を利活用しようという社会的機運が高まるなか、その流れをビジネスへと好転できた成果(収益モデル)が平均年収にも反映されています。


その他、耳慣れない企業について補足しておくと、グローベルマンションシリーズを展開しているのがプロスペクト(東京都渋谷区)で、タカラレーベンが筆頭株主のマンション分譲中堅企業がサンウッド(東京都港区)です。また、マンション分譲から商業施設やホテル開発まで手掛ける総合不動産企業が日本エスコン(東京都千代田区)です。


アスコット(東京都渋谷区)は東京都心を中心にコンパクトマンションを分譲し、ビルなど収益不動産の開発にも着手しています。そして、東京都区部で投資用マンション販売とサブリースなどの管理業務を手掛けるのがデュアルタップ(東京都港区)です。


読者の皆さんは各不動産会社の具体的な平均年収を目にして、想像通りでしたか。それとも意外でしたか?―― 企業業績は改善しつつも、経営者は従業員の賃上げに慎重です。冒頭で「官製春闘による賃上げ率は4年連続で2%台」と述べましたが、回答企業はすべて大手です。労働組合のない中小・零細企業にまでは広がっていないのではないでしょうか。誰もが景気回復を実感できる日が早くやって来ることを願うばかりです。

最終更新日:2018年08月31日

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