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「住宅ローン減税」確定申告2018年版/適用条件

2018年02月08日

平賀功一

「住宅ローン減税」確定申告2018年版/適用条件

平賀功一の最旬コラムNo.128

「住宅ローン減税」確定申告2018年版/適用条件

(写真:アフロ)

住宅流通促進の“ツール”と化した住宅ローン減税  政府の思惑で頻繁に改正される

いまや住宅取得のインセンティブとして不可欠となった「住宅ローン減税」――。マイホーム購入者にとってのメリット(還付金の受取)は説明するまでもありませんが、当該税制は住宅流通を活性化する役割も有しているため、住宅取引の拡大を通じた景気浮揚をもくろむ政府にとっても、なくてはならない重要なツール(政策手段)となっています。


それが証拠にマイホームを取得後、2017年中に入居した場合、一般住宅では最大400万円が税還付されるのですが、その対象は「消費税率8%が課された住宅の取得者」に限定されています。「経過措置」によって税率5%のままで引き渡しを受けた場合や、中古住宅を個人間で売買した結果、消費税が非課税となった場合には、最大控除額は200万円に半減されます。消費増税による痛税感を住宅ローン減税によって緩和し、販売不振(=景気の悪化)を食い止めたい政府の思惑が込められているのです。


直近では安倍政権のもと、8%から10%への消費税率引き上げが2回延期されました。これにより、呼応する形で住宅ローン減税も適用期間が延長され、当初は「2017年12月末」で終了する予定が「2021年12月末」まで4年間延長されました。マイホームの購入検討者にとっては朗報なのですが、政府の都合で頻繁に制度内容が改正されると、仕組みの複雑さをさらに助長してしまいそうで心配です。 

(ペイレスイメージズ/アフロ)

これまでの住宅ローン減税の改正内容を復習しておこう

そこで本題に入る前に、これまでの住宅ローン減税の改正内容を簡単に再確認しておきましょう。過去の変遷を知ることで、制度の仕組みの理解が深まります。

 

《2003年度税制改正》

「すでに住宅ローン減税の適用を受けていた人」が転勤などのやむを得ない事由によって一時的に住み続けられなくなっても、再び居住の用に供した場合、税還付が再適用されるようになりました。改正前は一度、転勤してしまうと住宅ローン減税は完全にストップしてしまい、転勤が解消されて再居住しても復活しませんでした。そこで、ダメージが大きいとばかり、転勤族に配慮した税制改正がなされた格好です。


《2009年度税制改正》

2009年度税制改正では「すでに住宅ローン減税の適用を受けていた人」という要件が撤廃されました。確定申告の前に転勤してしまった場合でも、再居住した後に確定申告することで税還付が受けられるようになりました。


《2016年度税制改正》 

さらに、16年度は海外へ転勤した人への適用条件も緩和されました。これまで住宅ローン減税の対象者は「居住者」に限られており、「非居住者」は適用外とされてきました。

それが、改正によって「居住者」「非居住者」の別なく同等に扱われるようになりました。これによって最も恩恵を受けるのが海外への長期転勤者です。改正前は非居住者として扱われ住宅ローン減税が適用外でしたが、改正後は区別がなくなったことで、国内転勤者と同条件で扱われます。 


《2017年度税制改正》

サラリーマンが住宅取得資金を社内融資で工面した場合、従前、住宅ローン減税の適用を受けるには借入金利が「1.0%以上」である必要がありました。これが改正後は「0.2%以上」に引き下げられ、社内融資の利用者への門戸が広がりました。長引く住宅金融の低金利環境を意識した措置といえるでしょう。

住宅ローン減税の適用条件とは?

前置きが長くなりましたが、以上を踏まえ、住宅ローン減税の適用条件を整理します。 


  • 自己居住のための住宅であること(投資用やセカンドハウスは不可)
  • 建物の取得を伴わない、土地だけの取得は対象にならない
  • 配偶者(婚約者を含む)や同居の親族から購入した住宅でないこと
  • 贈与により取得した住宅でないこと
  • 給与所得者が使用者(会社)から使用人である地位に基づいて時価の2分の1未満の価格で譲り受けた住宅でないこと
  • 「非居住者」が適用対象になるのは、2016年4月1日以降に住宅を取得した人


上述したように、2016年度税制改正によって「居住者」「非居住者」の垣根がなくなり同等に扱われることになりましたが、その対象者は「2016年4月1日以降に住宅を取得した人」になります。「取得」とは「引渡し」を意味します。紛らわしいのですが「4月1日以降に住宅に“入居”した人」ではありませんので、ご注意ください。


  • 住宅の床面積が「登記簿面積」で50平方メートル以上あること。その際、メゾネットタイプのような階数が2以上あるマンションの場合は、全フロアの延べ床面積を起算とする
  • 上記床面積の2分の1以上が、専ら自己の居住の用に供されること(一部を個人事務所として使用している場合などは注意)
  • 償還期間が10年以上の借入金を有すること
  • 借入先が会社(社内融資)の場合、融資金利が0.2%以上であること
  • 適用を受ける年分の合計所得金額が3000万円以下であること
  • 取得後6カ月以内に入居し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続き住んでいること


再掲ですが、社内融資を受けた際の借入金利の条件が「0.2%以上」に引き下げられました。2017年1月1日以降にマイホームに“入居”した人に適用されます。


また、「取得後6カ月以内に入居し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続き住んでいること」については、勤務先からの転任の命令、その他これに準ずるやむを得ない特別な事由がある場合に限り、「12月31日まで引き続き住んでいること」といった条件がなくなります(2009年度税制改正)。


たとえば、休職して自分の意思で海外留学した場合など、自己都合によりマイホームに住めなくなっても、税制改正の恩恵(本制度の再適用)は受けられません。本人の意に反した特別な事由であることが絶対条件になります。自己都合によって12月31日まで引き続き住んでいられなくなっても、再居住後、住宅ローン減税は適用されません。誤解のないようにしてください。


長期優良住宅または低炭素住宅の新築・取得に係る住宅ローン減税の適用を受ける場合は、認定長期優良住宅あるいは認定低炭素住宅であると証明されたものであること


長期優良住宅または低炭素住宅を新築あるいは取得した場合、最大控除額が一般住宅より100万円増額されて500万円になります。そのため、所管行政庁(都道府県・市区町村)の発行する認定通知書や建築士による建築証明書の提出によって、認定住宅であることを証明しなければなりません。

(ペイレスイメージズ/アフロ)

中古住宅を取得した場合の適用条件

引き続き、中古住宅を取得した場合に追加される適用条件は以下の通りです。 


  • 中古住宅の場合は、次の(1)または(2)または(3)のいずれかに当てはまること
  1. マンションなどの耐火建築物では、取得日時点で築25年以内であること
  2. 木造住宅などの非耐火建築物では、取得日時点で築20年以内であること
  3. 「耐震基準に適合していることが証明された建物」であれば、築年数は問わない


「高経年住宅」=「耐震性能が劣る」といった発想があるため、築年数によって線引きがなされています。3番目の「耐震基準に適合していることが証明された建物」とは、具体的に次の(a)(b)(c)いずれかの建物になります。


(a)耐震基準適合証明書による証明のための調査が終了した建物

(b)既存住宅売買瑕疵担保責任保険の契約が締結されている建物

(c)建設住宅性能評価書により、耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)が「等級1」「等級2」または「等級3」であると評価された建物


2014年度税制改正によって、中古住宅の適用条件が緩和されました。改正前は中古住宅の「売り主」が建築士や指定確認検査機関、あるいは指定住宅性能評価機関に依頼し、耐震基準を満たすことの証明書を取得した場合に限り住宅ローン減税が適用されました。かみ砕いて言えば、証明書を取得できるのは中古住宅の売り主だけだったのです。


それが、改正後は中古住宅の「買い主」が売買契約締結・引渡し後に耐震リフォームを行い、入居までに「耐震基準に適合していることが証明された建物」へと改修できれば、上記(3)を満たすため、築年数にかかわらず住宅ローン減税が受けられるようになりました。適用範囲が拡大したわけです。2014年4月1日以降に取得した中古住宅から適用されます。


色々と詳述しましたが、これらの条件すべてを満たして初めて住宅ローン減税が受けられます。不適合がないか、今一度、丹念に確認しておいてください。

最終更新日:2018年02月08日

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