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「住宅ローン減税」確定申告2019年版/適用条件

2019年03月04日

平賀功一

「住宅ローン減税」確定申告2019年版/適用条件

平賀功一の最旬コラムNo.135

「住宅ローン減税」確定申告2019年版/適用条件

写真:アフロ

2018年入居者の控除期間は10年間 3年延長されるのは今年10月以降の入居者

ご存じ、今年10月から消費税率が10%に引き上げられる予定です。それに伴い消費の落ち込みを防ぎ、また、低所得者への配慮から軽減税率制度が日本で初めて導入されます。


軽減税率の対象品目は、酒類・外食を除く飲食料品と週2回以上発行される新聞です。言うまでもなく、マイホームは対象外。当然、キャッシュレス決済してもポイント還元はありませんが、19年度税制改正により住宅ローン減税の控除期間が13年間に延長され、その結果、受け取れる還付金が3年分増えます。


その点、ここで老婆心ながら補足しておきたいのですが、控除期間13年間の住宅ローン減税が適用されるのは、(ア)消費税率10%が適用される住宅を取得し、(イ)2019年10月1日から翌20年12月31日までの間に入居した人です。消費税率が8%あるいは非課税の住宅を取得し、すでに入居済みの人の控除期間は例年通り10年間です。「3年延長」といった情報ばかりが“独り歩き”している感があるため、念のため誤解のないよう注記しておきます。


なお、税率10%への引き上げが3度目の延期となれば、その延期期間に合わせて住宅ローン減税の入居条件も順延されます。たとえば、増税時期が1年間延期されたとすると、前段(イ)も延期されて「2020年10月1日から翌21年12月31日までの間に入居した人」となります。すでに入居済みの人には関係ない話ですが、2度あることは3度ある、可能性はゼロではないはずです。

新築住宅を取得した場合の適用条件

写真:アフロ


それでは、ここから住宅ローン減税の適用条件を見ていきましょう。


住宅ローン減税の適用条件/基本条件

  1. 自ら居住するための住宅であること(投資用やセカンドハウスは不可)
  2. 建物の取得を伴わない土地だけの取得は対象にならない
  3. 住宅の床面積が「登記簿面積」で50平方メートル以上あること。その際、メゾネットタイプのような階数が2以上あるマンションの場合は、全フロアの延べ床面積を起算とする
  4. 上記床面積の2分の1以上が専ら自己の居住の用に供されること
  5. 配偶者(婚約者を含む)や同居の親族から購入した住宅でないこと
  6. 贈与により取得した住宅でないこと
  7. 相続により取得した住宅でもないこと
  8. 給与所得者が使用者(会社)から使用人である地位に基づいて時価の2分の1未満の価格で譲り受けた住宅でないこと
  9. 適用を受ける年分の合計所得金額が3000万円以下であること
  10. 取得後6カ月以内に入居し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続き住んでいること
  11. 償還期間が10年以上の借入金を有すること
  12. 借入先が会社(社内融資)の場合、融資金利が年率0.2%以上であること
  13. 確定申告者が「非居住者」の場合、住宅を2016年4月1日以降に取得していること
  14. 対象となる住宅が長期優良住宅あるいは低炭素住宅の場合、認定長期優良住宅あるいは認定低炭素住宅であると証明されたものであること


住宅ローン減税の主目的は持ち家の促進です。税還付というインセンティブ(誘因剤)を用意することで、国策として持ち家の取得を促そうという狙いがあります。


ここでいう持ち家とは「生活の基盤」を意味します。なぜ、投資用の住宅やセカンドハウスが住宅ローン減税の対象にならないのかというと、「生活の基盤ではない」=「そこに日々の暮らしがない」との等式が成り立つからです。


年間で数十日程度しか住まない避暑地の別荘は非日常空間とみなされ、たとえ所有権を有していても、ここで定義する持ち家には該当しません。土地(敷地)だけあっても建物がなければ、物理的に生活は営めません。そこに生活実態が伴って初めて持ち家と呼べるのです。


そのうえ、持ち家と呼ぶには経済力も求められます。贈与や相続により取得する、あるいは会社からの援助で相場より安く手に入れた場合も住宅ローン減税の適用外となります。他力本願に対して、国は支援の手(税還付)を差し伸べないのです。こうした住宅政策の趣旨を理解することで、適用条件の真意が見えてきます。


以下、それぞれの項目を詳しく見ていきましょう。


所得や借入金、入居者に関する適用条件

9.適用を受ける年分の合計所得金額が3000万円以下であること

10.取得後6カ月以内に入居し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続き住んでいること

11.償還期間が10年以上の借入金を有すること

12.借入先が会社(社内融資)の場合、融資金利が年率0.2%以上であること

13.確定申告者が「非居住者」の場合、住宅を2016年4月1日以降に取得していること


税制改正により、上記(12)(13)の適用条件が緩和されました。まず(12)に挙げた借入先が会社(社内融資)の場合、改正前は「年率1.0%以上」だった融資金利の適用条件が「同0.2%以上」まで引き下げられました(2017年度改正)。利用しやすくなったわけです。


そもそも、社内融資の貸出金利に条件を付けるのは「会社から低利で借り入れた借入金は利子補給金の支払いを受けている」との判断が税務当局にあるからです。他力本願的な要素を含むため、会社からの低利融資と引き換えに、融資金利の条件(0.2%以上)を満たさなければ住宅ローン減税の恩恵(税還付)を受けられないようにしています。


そして、引き続き(13)の改正点が「非居住者」(一定期間、国内に居住していない人)の取り扱いです。長期間にわたる海外転勤をイメージしてください。


これまで海外転勤者は冷遇されていました。それが2016年度の税制改正により、「非居住者」「居住者」の別なく同等に扱われるようになりました。控除期間中に海外転勤になっても、引き続き住宅ローン減税が受けられるようになったのです。帰国後に住むための住宅を海外居住中に契約しても、帰国後に引き渡しを受けて生活を始めれば住宅ローン減税が受けられるようになりました。注意点としては「2016年4月1日以降に住宅を取得した人」に限られます。2018年中にマイホームに入居していれば問題ありません。 


認定住宅の場合の適用条件

14.対象となる住宅が長期優良住宅あるいは低炭素住宅の場合、認定長期優良住宅あるいは認定低炭素住宅であると証明されたものであること


構造および設備において、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた住宅が長期優良住宅です。太陽光発電を備えるなど、二酸化炭素の排出を抑制するための設備を備えた住宅が低炭素住宅です。


宿命として、どちらも建築コストがかかる分、その負担を軽減すべく住宅ローン減税の最大控除額が一般住宅(400万円)より100万円増額されて500万円になっています。そのため、認定住宅として必要な措置が講じられているか、所管行政庁(都道府県・市区町村)の発行する認定通知書や建築士による建築証明書の提出によって証明しなければならないのです。

中古住宅を購入した場合の適用条件

写真:アフロ


中古住宅を購入した場合、上述した新築住宅の適用条件に加えて「築後年数の条件を満たす」あるいは「耐震基準に適合していることの証明」が求められます。


中古住宅を購入した場合の追加の適用条件

  • マンションなどの耐火建築物では、取得日時点で築25年以内であること
  • 木造住宅などの非耐火建築物では、取得日時点で築20年以内であること
  • 売り主によって「耐震基準に適合していることが証明された建物」であれば、築年数は問わない
  • 2014年4月1日以降に取得した中古住宅を買い主が耐震リフォームし、その結果、「耐震基準に適合していることが証明された建物」も築年数は問わない


耐火建築物とは、建物の主たる部分の構成材料が「石造り」「れんが造り」「コンクリートブロック造り」「鉄骨造り」「鉄筋コンクリート造り」「鉄骨鉄筋コンクリート造り」いずれかのものをいいます。細かいですが「軽量鉄骨造り」は耐火建築物に該当しませんので、ご注意ください。


また、「耐震基準に適合していることが証明された建物」とは、具体的に次の(1)(2)(3)いずれかの建物になります。


耐震基準に適合していることが証明された建物

  1. 耐震基準適合証明書による証明のための調査が終了した建物
  2. 既存住宅売買瑕疵担保責任保険の契約が締結されている建物
  3. 建設住宅性能評価書により、耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)が「等級1」「等級2」または「等級3」であると評価された建物


耐震基準とは、地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準と明記されています。日本は地震大国です。いつ巨大地震が発生しても自宅が耐えられるよう、住宅の耐震性能を向上させてほしいという国の意向が住宅ローン減税に反映されています。税金を還付するので、耐震基準を満たした住宅にリフォームしてほしいという願いが込められているのです。


住宅投資を活性化すべく、住宅ローン減税は国策として貴重なツール(政策手段)となっています。せっかくの優遇税制を無駄にしないよう、本稿を参考に条件の適否を1つずつ確認してください。


最終更新日:2019年03月04日

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