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次世代住宅ポイント制度 住宅購入前にもらえるポイントを条件毎...

2019年07月02日

平賀功一

次世代住宅ポイント制度 住宅購入前にもらえるポイントを条件毎に確認しておこう

次世代住宅ポイント完全解説 #3

次世代住宅ポイント制度 住宅購入前にもらえるポイントを条件毎に確認しておこう

写真:アフロ

本制度と「住宅ローン減税」「すまい給付金」は同時に利用できるのか?

消費税率引き上げに伴う住宅対策が出揃いました。


思い起こせば5年前、消費税率を8%に引き上げた際、わが国のGDP(国内総生産)成長率は2期連続マイナスとなりました。住宅市場は駆け込み需要とその反動減に襲われ、新設住宅着工戸数は大きく落ち込みました。そのため、同じ失敗を繰り返さないよう、10%への引き上げ時には需要変動を平準化させるべく誕生したのが次世代住宅ポイント制度です。


住宅需要の急変動を緩和させる施策は他にもあり、住宅ローン減税とすまい給付金の2つが用意されています。つまり3つの制度が併存しており、各制度の申請検討者は相互の利用関係を正確に把握しておく必要があるのです。


ここで言う利用関係の把握とは、併存する3制度の同時利用の可否についてです。その答えはシンプルで、適用条件を満たせば「次世代住宅ポイント」「住宅ローン減税」「すまい給付金」すべてを同時に利用可能です。「あらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応します」と宣言する政府の思いが込められています。


ただ、併用する際、注意点として住宅ローン減税の控除額の計算は、受け取った補助金や助成金を差し引いた金額をベースに行います。住宅の取得価格の算定において、その取得価格から補助額を差し引かなければならないのです。要は、併用しても3つの制度すべてで満額が受け取れるわけではないのです。2011年度税制改正により、住宅ローン減税では控除額の調整が行われるようになりました。

完全分離型の二世帯住宅を新築した場合、最大70万ポイントが付与される

写真:アフロ


では、ここから本題に入りましょう。以下、発行ポイント数がイメージできるよう、いくつかのパターンを例示し、各パターン別にポイント数を計算してみます。 


パターン1

長期優良住宅と認定された新築分譲マンションを購入した


35万ポイントが付与される


下述した高性能住宅を注文建築により新築する、あるいは新築の分譲住宅を購入した場合、35万ポイントが付与されます。省エネ性能に優れた「性能向上計画認定住宅」や「ZEH」など、全世界的に気候変動への関心が高まるなか、環境にやさしい住宅建設を後押ししたい考えです。前回の「省エネ住宅ポイント」を彷彿(ほうふつ)とさせます。


高性能住宅

  • 認定長期優良住宅
  • 認定低炭素住宅
  • 性能向上計画認定住宅(高度な省エネ住宅)
  • ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)


パターン2

耐震等級3の二世帯住宅(完全分離型)を注文建築により新築した


→  合計60万ポイントが付与される(親世帯・子世帯それぞれ30万ポイントずつ)


新築住宅を取得した場合、発行ポイント数は最大35万ポイントなのですが、二世帯住宅の場合は異なってきます。なぜなら、二世帯住宅は内部構造により、建物の棟数を「1棟」として扱うか「2棟」として扱うか、カウント結果が違ってくるからです。


具体的には、屋内で自由に行き来できる構造だと「1棟」と見なされ、1戸分のポイントしか発行されません。これが外階段でしか行き来できないなど、内部で往来できない独立性の高い構造(完全分離型)の場合だと「2棟」と見なされ、2戸分の住宅ポイントが発行されるのです。


たとえば、親世帯と子世帯による二世帯住宅の場合、それぞれの住戸の居住者が連名で工事請負契約を締結し、それぞれでポイントの発行申請を行うことで、親世帯30万ポイント、子世帯30万ポイントの合計60万ポイントが付与されます。もし、その二世帯住宅が上述の高性能住宅に該当すれば、35万ポイント×2戸=70万ポイントが付与されます。


パターン3

2階建てのマイホーム(一定の性能を有していない)を新築し、家事負担の軽減に資するよう「ビルトイン食器洗浄機」と「ビルトイン自動調理対応コンロ」、さらに1階と2階にそれぞれ「掃除しやすいトイレ」を設置した。また同時に、エコ住宅設備としてラインナップされている「高断熱浴槽」と「節湯水栓」も設置した。


4万8000ポイントが付与される


(内訳)

ビルトイン食器洗浄機:1万8000ポイント

ビルトイン自動調理対応コンロ:1万2000ポイント

掃除しやすいトイレ:1万8000ポイント

合計:4万8000ポイント


写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート


「家事負担の軽減に資する設備」として定められた住宅設備を新築住宅に導入した場合、その種類に応じたポイントが付与されます(図表)。反面、エコ住宅設備は“リフォーム工事”を実施した場合のみに発行される決まりになっています。そのため、新築住宅に設置してもポイントは付与されません。つまり、ポイントが発行されるのは「ビルトイン食器洗浄機」「ビルトイン自動調理対応コンロ」「掃除しやすいトイレ」の設置に対してのみです。


加えて、住宅設備の設置はその設置台数にかかわらず、設置した種類に応じたポイント数が発行されます。パターン3では「掃除しやすいトイレ」を各階に合計2台設置していますが、付与されるのは1万8000ポイントのみです。ポイント発行数はトイレの設置台数が1台でも2台でも同じになります。さらに、このマイホームは「一定の性能を有する住宅」(文末参照)ではないため、注文建設による新築ではあるものの、30万ポイントは発行されません。 


各設備とその発行ポイント数

「建て替え」ではなく「住み替え」でもポイントが発行される不可解さ

写真:アフロ


耐震性のない住宅の建て替えに対してポイントを発行するという試みは今回が初めてです。過去3回のポイント制度にはありませんでした。おそらく、耐震性のない住宅を減らしたいという政府の思いが根底にあるのでしょう。巨大地震の切迫性が高まるなか、その着想(アイデア)は評価できます。


ただ、仕組みは不可解な点があり、カテゴリーを「耐震性のない住宅の建て替え」と表記しておきながら、旧耐震基準の自宅を取り壊し、別敷地に新築住宅(マンションを含む)を購入してもポイントが発行されます。再建築の有無まではポイント発行の条件にしていないわけです。明らかに「住み替え」であって「建て替え」ではないにもかかわらず、建て替えポイントとして最低15万ポイントが発行される仕組みです。


パターン4

旧耐震基準の一戸建て住宅を取り壊し、別敷地にある中古マンションを購入・家族で引っ越した。取り壊した住宅の敷地は更地のままになっている。


ポイントは付与されない


パターン5 

同様に、旧耐震基準の一戸建て住宅を取り壊し、別敷地にある一定の性能を有する新築マンションを購入・家族で引っ越した。取り壊した住宅の敷地は更地のままになっている。


35万ポイントが付与される


パターン5ではポイントが発行されるのにパターン4ではポイントが付与されないのは、住み替え先が「中古マンション」だからです。付与の対象となる住宅は、一戸建てにしろマンションにしろ「新築」に限定されるのです。パターン5では「耐震性のない住宅の建て替え」で15万ポイント、「一定の性能を有する新築マンションの購入」で30万ポイントがそれぞれ発行されるのですが、付与ポイント数の上限が35万ポイントと決められているため、上限数である35万ポイントが付与されます。取り壊した住宅の敷地は更地のままでも問題ありません。


その他、耐震性のない自宅を取り壊して中古住宅を購入した場合、その中古住宅が「安心R住宅」であり、同時にリフォームを行う場合には最大45万ポイントが付与されます。安心R住宅とは、耐震性を始めとした建物の基本構造についての品質確認が完了しており、修繕や点検の履歴、また、保険や保証に関する情報が開示されている中古住宅です。



さらに、中古住宅の購入者が「若者世帯」あるいは「子育て世帯」(下記参照)に該当すると、自宅の取り壊し後、「安心R住宅」にかかわらず中古住宅を購入+同時リフォームで最大60万ポイントが付与されます。若者・子育て世帯の住宅取得を下支えすべく、発行ポイントが加算されるのです。 


(用語解説)若者世帯と子育て世帯

  • 若者世帯:2018年12月21日時点で40歳未満のポイント発行申請者(対象住宅の所有者)を含む世帯
  • 子育て世帯:ポイント発行の申請をする時点で18歳未満の子供がいる世帯


パターン6

子供の独立を機に、高齢夫婦が一戸建て住宅を売却して駅近の中古マンションを購入。同時に以下の5種類のリフォームを行った。


  1. 断熱性能を高めるため、既存サッシの内側に中サイズの内窓を2カ所新設した
  2. トイレは節水型トイレに交換した
  3. 玄関、廊下、トイレの3カ所に手すりを取り付けた
  4. お風呂に浴室乾燥機を設置した
  5. インスペクションを実施した


15万2000ポイントが付与される


分譲マンションの窓は共用部分ですが、既存サッシの内側に内窓を施工する場合は「共用部分の変更」に該当しないため、管理規約に特別な規定がないかぎり問題なく工事できます。


(1)は、内窓のサイズが中サイズの場合、1カ所あたり1万5000ポイントが付与されるので、2カ所で合計3万ポイントが発行されます。

(2)は【図表】エコ住宅設備から1万6000ポイント

(3)の工事は手すりの設置本数に関係なく発行ポイント数は一律5000ポイント

(4)は【図表】家事負担の軽減に資する設備から1万8000ポイント

(5)には7000ポイントが発行されます。


以上より(1)~(5)の合計は7万6000ポイントとなり、この合計に“ポイント2倍加算”となる「既存住宅購入加算」が反映され、実際に発行されるポイント数は7万6000ポイント×2倍=15万2000ポイントとなります。 



「たまたま、このタイミングで住宅取得やリフォーム(目的)したら、運よく住宅ポイントがもらえた(結果)」―― というのが本来あるべき姿です。ポイント欲しさに住宅を取得するのは本末転倒でしょう。ただ、本制度の活用の仕方によっては増税に影響されず、“上手な買い物”ができるはずです。消費増税によって住宅購入のタイミングを惑わされないためにも、次世代住宅ポイントの有効活用は必須といえます。


写真:アフロ


(用語解説)一定の性能を有する住宅とは? 

(a)~(h)いずれかの認定・性能を有する新築住宅となります。


(a)認定長期優良住宅

(b)認定低炭素住宅

(c)性能向上計画認定住宅(省エネ性能に優れた住宅)

(d)ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)

(e)断熱等性能等級4または一次エネルギー消費量等級4以上の性能

(f)劣化対策等級3かつ維持管理対策等級2以上の性能

(g)耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上の性能または免震建築物

(h)高齢者等配慮対策等級3以上の性能



参考サイト

最終更新日:2019年07月02日

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