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一生メンテナンスがいらないの?「メンテナンスフリー」の落とし...

2018年10月08日

meatcombo

一生メンテナンスがいらないの?「メンテナンスフリー」の落とし穴とは?

本当に何もしなくて大丈夫なの?

一生メンテナンスがいらないの?「メンテナンスフリー」の落とし穴とは?

せっかく家を作るんだったら、長持ちする家を建てたい! そこで注目が集まるのが「メンテナンスフリー」の建材です。生涯メンテナンスが要らないようにも聞こえますが、そもそもメンテナンスフリーってどんなもの? 本当にメンテナンスは不要なの? メンテナンスフリーについての気になるポイントを、建築家の佐川旭さんに聞きました。

「メンテナンスフリー」=永久にメンテナンスが不要、ではない

メンテナンスフリーと聞くと、家を建てたらその後は一切手入れをしなくてもよいと思いがちですが、「一生メンテナンスをしなくてよい家はありえません」と佐川さん。

「メンテナンスフリーは、あくまでも『手入れの手間がかからない』であって、全くメンテナンスをしなくていいということではありません。従来の木の家であれば7~10年に1度のメンテナンスが必要だったのですが、メンテナンスフリーの場合は15~20年に1度と耐用年数が長くなり、メンテナンスをする回数が減らせるということから『メンテナンスフリー』という言葉が使われるようになったようです」(佐川さん、以下同)

佐川さんいわく、最初に「メンテナンスフリー」として売り出され始めたのは、外壁の“サイディング”。代表的なものとして、主原料をセメントとしている“窯業系”とアルミなどの“金属系”が挙げられます。


「金属系のガリバリウム鋼板の中には、最長保証年数を15年とするものもあります。ただし、年月が経つと紫外線や雨風の影響で塗装が劣化します。いくらメンテナンスフリーといっても、やはりメンテナンスは必要になってきます」

メンテナンスの目安は10年前後



高温多湿で、四季によっても全く気候が違うため、建物にかかる負荷が大きい日本では、メンテナンスは欠かせないようです。また、家が立つ場所や位置によっても、日照条件や気象条件は異なるため、「メンテナンスフリーで家を建てたとしても、10~12年に1度はメンテナンスをしたほうがよいです」と佐川さん。

「建材だけでなく、水中ポンプや電気系統など、住宅のいろんな設備機器もだいたいは7~10年に1度はメンテナンスが必要。また、たとえサイディングの耐用年数が20年だったとしても、窓まわりを充填するコーキング材が劣化するのはもっと早い。ですから、少なくとも5~7年に1度は、それらをまとめて信頼できるホームドクターや工務店などに点検してもらったほうがよいでしょう」

なお、メンテナンスの際にチェックするべきは、外壁の塗装とコーキングの劣化だといいます。


「塗装の劣化は外壁の汚れやカビなどを発生させ、コーキングの劣化は壁内に雨水を侵入させてしまいます。なかには自分でかびや藻を高圧洗浄機で掃除する人もいるようですが、サイディングの継ぎ目などから水が壁内に入ることもあるので留意する必要があります。できれば、柔らかいブラシと中性洗剤を使って優しく落としてあげましょう」

メンテナンスフリーのメリット・デメリット

写真:アフロ


最近は外壁だけでなく、屋根や床材でも登場している「メンテナンスフリー」の建材。修繕する回数を減らすことができるという大きなメリットがある一方で、デメリットもあるといいます。

「メンテナンスフリーにすればするほど、“心地よさ”という観点からはやや離れてしまいます。たとえば床材だとウレタン塗装をすれば傷つかず、手入れも少なくてすみますが、肌触りが無機質であまり気持ちよくはない。外壁や屋根、メンテナンスを重視する駅や公共施設などに使うのならまだしも、くつろぎや和みの空間である住宅の内部に使うのはあまりお勧めできません」

家は建てたら終わりではなく、掃除など手入れを通して「育てていくもの」と佐川さん。

「家を作るということは、本当のライフスタイルを作っていくということ。“夫婦で働いていて、こまめに手入れをする時間がない”という人もいらっしゃるかもしれませんが、少なくとも5~7年に1度 は、信頼できる建築家や工務店、あるいはホームドクターに相談してメンテナンスをすれば、快適な状態で長持ちします。経年劣化ではなく“経年良化”にすることが大切です」

日本人がマイホームを手に入れる平均年齢は30代後半~40代前半と言われています。快適な空間で暮らし続けるためにも、子どもの独立や退職といったライフプランと合わせた家のメンテナンス計画や予算についても考えた上で、マイホームづくりを検討したいものです。


【取材協力】
佐川旭さん
一級建築士。佐川旭建築研究所代表取締役。1951年、福島県生まれ。用と美を兼ね備えた作品を得意とし、住宅や公共施設の設計を手がける。『住まいの思考図鑑』(エクスナレッジ)、『最高の住まいをつくる「間取り」の教科書』(PHP研究所)など著書多数。

最終更新日:2018年10月08日

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