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史上最凶の脱走猫と猫の高齢化が招く悲劇 木村邸・後編

2017年03月23日

池内 万作

史上最凶の脱走猫と猫の高齢化が招く悲劇 木村邸・後編

俳優・池内万作のおうちコラム

史上最凶の脱走猫と猫の高齢化が招く悲劇 木村邸・後編

前回までのあらすじ

こんにちは。

三週にわたって湯河原の海の見える一軒屋からお届けしておりますが、話を聞いているのはすっかりお馴染みの薫さん、そしてモデルの優美ちゃん母娘!

前回はパレットで作るベッドや簡単な襖のリフォーム、爬虫類の魅力、そして「多種多頭飼い」についてお話を伺ってきました。

モデルさんと犬に育てられた猫 木村邸・前編

猫に加えて爬虫類も。多種多頭飼いの秘訣 木村邸・中編

今回は木村邸最終回ということで、猫に関するあれこれを訊いていきたいと思います~。


あれやこれや訊いている筆者

猫に関するあれやこれや

さてさて。

猫がいるおうちなら大抵経験するあれやこれやを木村家でも経験しています。

トイレ問題なんていうのがそうですね。

筆者も粗相された布団を前に、何度頬を濡らしたことでしょう。

しかし、うちの場合はシステムトイレから最安値の激安猫砂に変えたところ、粗相はピタリと収まりました。

餌はカリカリ、トイレの砂は最安値。

最高です、うちの猫。

なんて話をしたりしなかったりしつつ、薫さんには近所のスーパーで売ってる猫砂を勧めておきました(笑)。

砂が飛び散り多少部屋は汚れますが、上手くいったら儲けもの。

猫のトイレ問題で悩みながらまだ試していない方は色々なトイレを試してみて下さい~。

そして、猫に関する悩みということで話は定番の「脱走」へ。


隙あらば外の世界を探検しようというのが猫です。

木村家の猫、メイ、チビ、風太の中で逃げだそうとしないのは犬に育てられた風太だけ。

自分はむしろ犬だと考えている節のある風太は、自分も同じように犬と散歩に出たがっていたそうです。しかし外に出さないようにしたらすっかり慣れたようで、今はもっぱら家で寛いでいるのだとか。

交通事故や感染病、怪我などが心配でつい神経質になりがちな「脱走」問題ですが、犬の存在が抜本的な解決策をもたらすのかもしれませんね(笑)。

冗談はさておきですが、木村家の最年長、メイとチビは猫魂を忘れてはいません。

まずは二匹の脱走方法をご紹介しましょう。


犬と思っている風太。犬だから高いところは苦手(詳しくは木村邸・前編を参照)。

驚くべき脱走経路

イケウチ「外には出してないんですよねえ?」


薫さん「出したくないんです、極力。でもメイとチビは二階から飛び降りるんですよ。もういい歳なのに。」


イケウチ「飛び降りるって……どこからですか?」


薫さん「飛び降りるのは玄関の上の小さい窓から。窓を開けて外に出て、ひさしから車の屋根に飛び降りるんで」


イケウチ「えええええ! 結構距離ありますよ!」


薫さん「たまんないよね(笑)」


イケウチ「たまりませんな(笑)」


猫の脱走経路。

脱走経路を塞げ

というわけで現在、屋根のひさしに通ずる玄関の上にある窓は塞がれています。

ワイヤーシェルフ(組み立て式の棚)の棚板がジャストにフィットしたそうです。

人生、意外な物が意外な時に役に立ちますよね。

もし余っている棚板があったら試してみても良いかも。


猫の脱走経路。この窓が開くことはほとんどないのだとか。


そんなことよりも、この窓を見せてくれた時に薫さんが言った、


「ここが二階の窓に残された唯一の網戸なのよねえ~」


という不穏な言葉を筆者は聞き逃していませんでした。

いつも明るい薫さんの声の裏にはどんな謎が隠されているのでしょうか?

残された唯一の網戸とはいったい、どういうことなのでしょうか?


外に出て行くメイとチビ。筆者はこんなすいすいと屋根の上を歩く自信はない。必要もあまりないが。

 ベランダから屋根の上に

人間が引っ越した時、近所のスーパーやコンビニ、美味しいお店、緊急避難所なんかを調べるように、猫も狩場や水場、周囲の猫のことなど周囲の環境を把握したいと思うのは当然のことです。

生き物にとって、周囲の探索は生存に関わる情報収集ですからね。

だからこそメイとチビは窓から玄関のひさしに出て、そこから車の屋根の上に飛び降りて探索に出かけていたのでしょう。

その経路が断たれたためかどうかは分かりませんが、チビとメイは優美ちゃんの部屋からベランダに出て、外に広がる広い世界を眺めていました。

そして、実はこのことが大きな悲劇を生んでいたのです!


悲劇の元、猫。

「ない」

窓の外の海。遠くに見えているのは伊豆高原の辺り。


ベランダへの唯一のアクセスは、優美ちゃんのベッドの脇にあるガラス戸です。

鍵が閉まっていたらさすがに出られないが、網戸が閉まっている状態ならば、チビとメイはいとも簡単に外に出て行ってしまうのだとか。


カメラマン「網戸とか開けちゃいますもんねえ~、猫は」


薫さん「……開ける?」


と、ここで薫さんが一瞬言葉を切ったのが印象的でした。

「まあ、フツーはそう思うよね」そんな言外の思いが伝わってくるかのようです。


薫さん「ああ、まあそうね。そう。網戸開けると外に出てっちゃうから、最初はガムテープで開かないようにしたわけ」


カメラマン「ああ~、大変ですよねえ」


薫さん「そうなの。そうしたら、最初のうちは『開かない、開かない』ってやってたんだけど、そのうち『ああ~そう開かないのね』って網戸を登っていって。そして一番上で『えい、えい!!』って体重をかけて、爪でぶら下がって……」


カメラマン「ええっ! まさか……」


薫さん「網戸をね……」


カメラマン「……破ったんですか?」


思わずツバを飲み込んだ筆者でした。

成猫が体重をかけ本気で壊そうと思ったら、網戸なんてひとたまりもありません。

もし、これが自分の家で起こった事だったら……

そう思うと言葉を失いました(笑)。

いや、笑っちゃいかん。


優美ちゃん「ネコ用の、網戸につける扉も買ったんですよ。でも全然通ってくんなくって。その周りをやられて」


薫さん「何度張り替えても登っていって、ぶら下がって破るようになったの」


優美ちゃん「もう、何回も張り直してるから」


薫さん「網戸張るの上手になっちゃった(笑)」


優美ちゃん「スプレーとかどうかな、猫の嫌がる?」


薫さん「無駄じゃない?」


イケウチ「で……どうしたんですか網戸?」


優美ちゃん「ない」


イケウチ「ない!?」


薫さん「あきらめた。張っても張っても破られるんだもん」


イケウチ「うわっ……これって……今まで聞いた中で一番悪質ですよ(笑)」


網の張られていない網戸のフレーム。ホラーです。


今までの少ない取材の中でも、重~い取っ手を頭で押し開けて脱走する猫がいましたが(本多俊之夫妻のところのリズムですね)脱走する際にわざわざ網戸をぶち壊していく猫なんて聞いたことがありません。

本当に猫は、可愛い顔をして無茶苦茶なことをしてくれますな(笑)。

だから、笑っちゃいかん。

網戸がないため、夏は窓を締め切って冷房をかけるか、窓を開けて蚊に刺されるかの二択しかないのだとか。

これはなにか良い方法を考えなければ……

と、思っていたところで優美ちゃんが一言。


優美ちゃん「今は開けっ放しにしてても平気なんですけど、夏とか蚊が入ってくるじゃないですか。実は、私……」


この一言がさらに新たな展開を運んできたのです。

猫っちの知られざる活躍

虫だらけの湯河原で生き延びてきた、虫が苦手な優美ちゃん。奇跡は身近にある。


優美ちゃん「私、虫がダメなんで……」


イケウチ「ええっ?!」


優美ちゃん「虫、全般ダメなんですよ。ゴキブリとかもう……」


薫さん「そうなの。ダメなの。蚊も殺せないの」


イケウチ「よく……この湯河原で生きてこれたねえ……」


薫さん「尋常じゃないイヤがり方? 『きゃ~』って声って、映画とかドラマじゃなきゃ聞いたことないでしょ? あの『きゃ~』なんですよ」


イケウチ「オレが職場で聞いてるヤツですね(笑)」


薫さん「そうそうそう! 一緒に住んでてもビックリしちゃうくらいの声。『何、どうしたの!?』って訊くと『ゴキブリ……』って(苦笑)」


優美ちゃん「いやいや、この家にはいなかったんですよゴキブリ! 猫っちが若い時には捕まえてくれてたから。でも、もう年になってきて、虫を捕らなくなって……」


優美ちゃんの言葉に薫さんが一瞬考え込みます。

そして、頭の中でいくつかの景色を確認すると、大きく手を叩きました。


薫さん「そうか!! だから最近うち、虫が多いんだ!」


優美ちゃん「そうなの!」


薫さん「そういや、うちにゴキブリいなかったもんねえ~」


どうやら「猫っち」の高齢化と共に木村邸のエコシステムには変化が訪れたようです。

捕食者が衰え、虫の数が増えたと言うことですね。

さあさあ、虫嫌いの優美ちゃんはこれからどうなるのでしょう?

薫さんが娘の顔を見てしみじみ言いました。


薫さん「守られてたんだね~、あなたは(笑)」



優美ちゃんを虫から守っていた、猫っち。


ずっとそばにいた風太の育ての親、ウーロン。

 ごくごく当たり前の日常

そんなわけで三回に渡ってお届けした湯河原木村邸ですが、今回でおしまいです。

お二人とも長い取材に付き合ってくれて、ありがとうございました。


犬、猫、カメ、ヘビが各三匹ずついるなんて、どんな生活なんだろうと思っていたのですが、それがごくごく当たり前の日常になっていたのが逆に面白かったです。

薫さんが言っていたように、生き物は「その環境に慣れて何とか生きていこうとする」モノなのかもしれません。


そして、優美ちゃんは小学校の時から成人を迎えるまでを、今いる犬や猫、カメやヘビたちと共に過ごしてきました。彼女にとって彼らはペット以上の、むしろ友人のような存在なんでしょうね。


そんな優美ちゃんの言葉を最後に紹介したいと思います。


イケウチ「凄いたくさん動物がいるって聞いてきたから『どんな生活なんだろう!?』って思ってきたけど、凄くフツーなのが面白いですね(笑)」


優美ちゃん「そうですね」


イケウチ「『たくさんのペットと暮らすのってどういう感じなんですか?』って聞かれても、今さらって感じだよね?」


優美ちゃん「ですねえ。いて当然って言うか……いないのが逆に変な感じっていうか」


イケウチ「おおおお~」


優美ちゃん「あんまり多いって感覚ないよね?」


薫さん「ないない。全然ない」


イケウチ「……うそん」


いやいや。

多いですから(笑)。

でも、それが木村邸のごくごく当たり前の日常なのです。

そんな、端から見たらちょっと変わった日常を、この先も楽しんでいって下さい!


あ、あと、最後に一つ。

眉毛がなかった時代の写真を見せてくれて優美ちゃん、本当にありがとう。

あれは本当に笑った。


笑いの絶えない二人。ネタが豊富。


はい。

というわけで今回はここまでです~。

次回は……どうしようかなあ。

うちには文章を書く机がないので簡単DIYをやってみるのか……

はたまた猫が六匹いるお宅に遊びに行った顛末を書き始めるのか。

それでは次回をお楽しみに!!


最後に記念写真。あざーす。


 (文・池内万作 写真・池内みちよ)


【取材協力】


池内万作(東宝芸能)
1995年映画『君を忘れない』で俳優としてデビュー。以後、映画・テレビを中心に活動中。代表作として「こちら本池上署」シリーズ(TBS)、映画「光の雨」、「この世の外へ~クラブ進駐軍~」、「犬神家の一族」等。


最終更新日:2017年03月24日


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