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庭師さんにあれこれ訊いてみた Part1 庭に適した木とは?

2018年06月08日

池内 万作

庭師さんにあれこれ訊いてみた Part1 庭に適した木とは?

俳優・池内万作のおうちコラム

庭師さんにあれこれ訊いてみた Part1 庭に適した木とは?

作業真っ最中の庭。

消えた海

人類が地球上から消滅すると、まずは植物が生い茂り、あっという間に文明の痕跡は覆い尽くされてしまうだろう。

そんな本が一時期話題になりましたが、それくらい植物の繁殖力っていうのはすごいそうです。

筆者イケウチの住む湯河原の家の庭も長らく放置されていた時期があり、庭にあった榎、ケヤキ、クス、樫の木、ヒノキ、桜は気がつけば10メートルを超える大木に育ち、なんと景色から海を奪ってしまったのです!


うっそうと茂る野山にしか見えないが、実は向こうには海がある。


なんとかしたいけど、自分ではもうどうしょうもない。

誰か助けて!

ということで去年の11月頃、湯河原というか熱海の造園業者「廻庭舎(かいていしゃ)」さんに木の伐採をお願いしました。

下が当時の庭の写真ですね~。


陽当たりは悪く、猿が屋根に上ったり、枯れ葉の時期には雨樋が詰まる。


当時の庭の様子。これだけ伸びてしまうと自分で枝を落とすのは無理。


これがともかくもの凄く大変な作業だったんですが、それをほぼ一人でやってくれたのが「廻庭舎」を営む菊地さん!

庭師の菊地さん

庭を見る菊地さんと筆者。


菊地さんは庭造りのため関東圏を中心にあっちこっちへ飛び回っている忙しい庭師さん。以前は北海道の牧場で働いたり、大工さんを目指していたりしたこともあり、お茶をたしなみ、息子さんと共に剣道に励むという、多彩な趣味と経歴の持ち主。

自分のように庭が暴走して困っている人や、あるいはこれから庭に木を植え楽しく暮らしたい人のお役に立てば、そう思い、菊地さんに作業の合間の貴重な時間を頂いてお話しを伺っていたので、今回はその時の話をまとめてみました!

それではよろしくお付き合いの程、お願いいたします~!

植栽は計画的に

イケウチ「お疲れさまです~」


カメラマン「よろしくおねがいします~」


イケウチ「いやあ。だいぶ進みましたね」


菊地さん「そうですね。なんとなく終わりが見えてきました」


イケウチ「今回、何が一番大変でしたか?」


菊地さん「切ることよりも、切った木を運んで出す作業ですかね」


イケウチ「かなりの量を切ってもらいましたからね。どのくらいですか?」


菊地さん「……うーん、40リューべとか?」


イケウチ「それって……けっこうな量って事でいいんでしょうか?」


菊地さん「まあ、そういうことです(笑)」


大した量の一部。


ちなみに1リューべとは1立方メートルのことで、体積の単位です。

軽い気持ちで木を植え放置すると、上の写真のようなことになるかもしれないので、みなさんくれぐれもお気をつけください(笑)。

植栽は計画的に!

庭に適した木とは

イケウチ「庭に植えるならどんな木を植えたらいいんですかね? まあ、観賞用、防風林、目隠し、色んな用途はあると思うんですけど……」


菊地さん「目隠しであれば常緑樹。海の近くだと、塩の害に強い樹種を植えないと、葉っぱが枯れてしまったり。あとは敷地の広さでも違ってきますね」


庭の木について語る菊地さん。超真剣に聞いている筆者。


菊地さん「たとえば株立ち(根元から枝が分かれて生える、ボリュームのある木)を選んじゃったりすると、その一本だけで面積を取り土地をうまく使えなくなっちゃう。お客さんに勧めるのは、下枝がなくて、大きな木。それを庭の真ん中辺りに植えると、幹の太さ以外のスペースは使うことができる。狭い庭ほどそういう大きな木を勧めたりします」


イケウチ「なるほどねえ~」


日よけの大きなパラソルを庭の真ん中に立てる、そんなイメージでしょうか。

木の下にできた木陰で、お茶を飲んだり子どもが遊んだりなんて、なかなかいいですね。

庭に木を植えようと思っている方は是非ご参考に。

「桜切るバカ、梅切らぬバカ」の間違い

続く菊地さんのお話。この後、衝撃的な話が。


菊地さん「敷地が広い場合、桜を植えたいってお客さんが多いんですけど、たとえばソメイヨシノとかってどんどん伸びていって、花も咲くもんで結局放任しちゃう」


イケウチ「分かります!」


カメラマン「うちの桜はヤバいな(笑)」


菊地さん「昔から桜切るなんとかって話があるじゃないですか?」


イケウチ「なんでしたっけ? 桜切る……」


菊地さん「桜切るバカ、梅切らぬバカって」


イケウチ「ああああああ、ありますねえ!」


菊地さん「だから、桜は切っちゃいけないっていうような間違った……」


イケウチ「間違ってるんですか!?」


菊地さん「ええ(笑)。それなりに剪定して新しい枝を更新させていかないと、木自体が全体的に古くなって、年を取っていっちゃうんで……」


イケウチ「え、じゃあ……逆に剪定してるとそこまで老化は進まない……?」


菊地さん「そうですね。枝を切ると、根っこの方も『成長しなきゃ、芽をださなきゃいけない!』って、水を吸ったり養分を取り入れようとしたりして活性化するんですよ」


イケウチ「へえ~」


菊地さん「そうすると根の方もよくなるし、枝も若返るし。だから、全然切っちゃいけないという事ではないんです」


イケウチ「にゃるほど~」


どうやら人も木も一緒で、逆境に置かれると危機感を覚えて頑張るようです。

変化を恐れず、チャレンジするのを忘れないことが、いつまでも若々しくいる秘訣なのかもしれません。

桜を植えるなら

桜を見上げる二人


イケウチ「たとえばソメイヨシノを植えたら、毎年ちゃんと剪定したり、伸びすぎないように手を入れ続ける覚悟がないといけないわけですね」


菊地さん「そうですね。まあ、そこである程度大きさを抑えていきながら楽しむってことになるんだと思います」


イケウチ「でも、桜って本当にバカでかくなりますよね……」


菊地さん「そうなんですよねえ。だから、桜がいいっていうことであれば、逆にしだれ桜とかの方が管理しやすいんですよ」


イケウチ「しだれ桜!」


カメラマン「へえええええ!」


菊地さん「花も豪華に咲くんで。敷地が広くて十分世話できるっていうなら、しだれがオススメです」


イケウチ「しだれ桜かあ!」


カメラマン「はああああ!」


と、この話ではだいぶ盛り上がりました。

家に桜があったらいいなあと思う方は多いと思うのです。

しかし、桜は本当に大きくなります。

筆者が住んでいた東京のアパートには樹齢50年ほどの桜の木が植わっていましたが、駐車場の地面は根で隆起し、幹が太くなりすぎてコンクリートの壁にひびが入り、枝が電線に干渉しと、様々な問題が起きて、結局根元から切るしかなくなってしまいました。

木が大きくなったら管理も大変になるし、お金もかかります。

しだれ桜、いいかもしれません。


現在の庭。中央が桜。かなり低くして相当枝を落としたが、芽吹いている。

急浮上する「もともと植わっていたのかもしれない説」

トラックの前で話し続ける二人。


イケウチ「ともかく、木を植えるには色々考えてから植えろって話ですな。そうじゃないと、うちの庭みたいになるわけで……」


菊地さん「まあ、ここの木は植えたものなのか、もともとここにあったものなのか分からないですけど」


イケウチ「えっ? 植えたんじゃないんですか?」


菊地さん「鳥が運んできて大きくなったか、もともとここに生えていたものだと思うんですよね。ここに植わってるエノキやケヤキって、フツーは庭にわざわざ植えるものではないので……」


伐採前の庭。フツーに植えるものではない木がいっぱい。


菊地さん「回りになにもないとログハウスも引き立たないというか。その当時は雑木の木立がいい感じだったから残した、それが年月と共に延びて……今に至った。そんなところじゃないでしょうか」


イケウチ「へえええ!」


筆者はてっきり「庭だあ~!」と浮かれた先代が、なにも考えずに木を植えまくったんだと思っていましたが、もともと生えていた木がいつの間にか巨大化した、というのが真相のようです。

少しだけですけど自分の歴史が正しい方向に修正されたような気がしました(笑)。

ホント、ありがとうございます。

なにはともあれ、木を植える際には管理しやすい木を選ぶこと。

庭にある木はキチンと手入れすること、これが大切なようです。


というわけで、今回はここまで。

次回も引き続き、菊地さんに庭の話をあれこれと伺っていきたいと思います~!

お楽しみに!


(文・池内万作 写真・池内みちよ)


【取材協力】


池内万作(東宝芸能) 

1995年映画『君を忘れない』で俳優としてデビュー。以後、映画・テレビを中心に活動中。代表作として「こちら本池上署」シリーズ(TBS)、映画「光の雨」、「この世の外へ~クラブ進駐軍~」、「犬神家の一族」等。

最終更新日:2018年08月30日

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