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小笠原のおうち拝見Part4 DIYで建てた家。必要な資材の...

2018年10月05日

池内 万作

小笠原のおうち拝見Part4 DIYで建てた家。必要な資材の量を割り出す方法

俳優・池内万作のおうちコラム

小笠原のおうち拝見Part4 DIYで建てた家。必要な資材の量を割り出す方法

市野さんと筆者。

前回までのあらすじ

こんにちは。

今回も小笠原諸島の父島からお届けいたします。

小笠原返還50周年の一環で、音楽ライブの生配信を行うためにやってきた筆者とカメラマンですが(実は我々「MUSIC SHARE」というウェブ音楽番組をやっているのです)、せっかく小笠原まで来て配信だけして帰るのももったいないので「おうちコラムの取材もさせてくださいよお」とイベント主催者に頼み込み、取材先を紹介していただきました!


東京都内とは思えない光景。


今回お邪魔しているのは、アキビーチ シーカヤック クラブ代表でシーカヤックガイドの市野さんのおうち。

市野さんが4年半かけ、ほぼ一人で建てたおうちです。

少しだけDIYに手を染めている筆者的には、まさに神のような存在と言っていいでしょう(笑)。


市野さんのおうち。


小笠原では家を建てる際、内地で資材を購入して船で運ばないといけません。

購入するにはどれだけ何を買うのかを計算しなければなりません。

大工さんでもない市野さんはどうやって「家一軒に必要な資材」を割り出すことができたのでしょうか?

そんな質問をすると、市野さんは「それはね……」と、奥の部屋に姿を消しました。

というのが前回まで。


小笠原のおうち拝見Part3 DIYで建てた家。大変だったのはユニットバス


この家を建てた(そして住んでいる)市野さん。


今回は建築資材の見積もり方から、工具について、そして家を建てる際の「精度」についてをうかがいました。

それでは今回も最後までお付き合いください!

図面とモデル

市野邸LDKにて引き続き話を聞く。


市野さん「必要な資材の量を割り出すためにですね……まずは、こうやって図面を描きました」


筆者&カメラマン「おおお、図面ですか!」


市野さん「これが、こういう家にしたいって図面ですね。『これがこっちの壁で、ここがあっちの壁で』って全部描いて。その図面を作ってから……」


1階の間取り。かなり精密に描かれている。


屋根の設計図。他にも床や壁と何枚も図面がある。


市野さん「模型を作ったんです」


イケウチ「模型っすか!」


市野さん「これ、ほぼ正確なモデルだから。これを何度も組み立て組み立てしながら、建てる時の段取りを考えてると、だいたい必要な資材の量が分かってくる。素人が家作るには、絶対模型が必要だと思いましたねえ」


イケウチ「なるほどねえ……!」


素人の家づくりには欠かせないという模型。


視覚化されることによって必要な資材の量も見えてくるのかもしれない。


というわけでみなさん。

自分で家を建てる際には必ず模型を作りましょう!

なかなかそんな機会はないと思いますけどね(笑)。

お次はそんな家を建てるのに使った工具について!

工具はLDKの奥の部屋にあるというので、さっそく見せてもらいました。

片付けが、無駄な時間を省く第一歩

奥の部屋。整然と並べられた工具。


イケウチ「これまたキレイにしまってますねえ!」


市野さん「所定のモノを所定の場所に置くのが、無駄な時間を省く第一歩だから。『あれはどこにしまったっけ?』の、あのイライラはないよね」


イケウチ「分かります~」


カメラマン「ホンマに分かってんの?」


イケウチ「分かってますよ!」


丸鋸、ジグソー、サンダー、ドリル等々。

丸鋸(のこ)の「ガイド」

色々工具を見せてもらった中で、印象的だった話をいくつか。 

まずは丸鋸。

丸鋸は文字通り刃の付いた丸い円盤を回して板や木材を真っ直ぐに切る工具です。

使用頻度が非常に高い工具で、実は筆者も購入を検討中。


丸鋸。フリーハンドで切ると多少曲がってしまうことも。


通常だと上の写真のように丸鋸を手で持ち、切りたい線に沿って切り進めていくのですが、市野さんはこの丸鋸を使う時には、下の写真のような「ガイド」を使っていました。


木材に金属のレールを固定したガイド。


イケウチ「こんなのがあるんですねえ……」


市野さん「建設関係の友達に教えてもらって。プロの人はフツーにやってることなんだろうけど。」


イケウチ「これだと確実に真っ直ぐ切れますもんねえ」


市野さん「これ教えてもらったのけっこう後の方なんで。もっと早く知ってたら家の精度が上がったんだけどなあ~」


このガイド「丸鋸 ガイド 作り方」とかで検索すると作り方が出てきます。

興味のある方は是非調べてみてください。

自分も丸鋸買ったら導入するつもりです。

自動鉋(かんな)

ミリ単位で木材を削れる卓上版の自動鉋。


もう一つ印象的だったのが、木材をミリ単位で削ってくれる「自動鉋」。

家が完成に近づき、建具や梯子など精密さが要求されるモノを作り始めた時に、購入したんだとか。


市野さん「材木ってけっこう厚さ違うじゃないですか。最初骨組み作ってる時はそれも誤差の範囲内と思ってたんですけど、梯子とかドアとか作る時厳しくて。それで自動鉋を買って……」


イケウチ「ピタッと合わせたいんですね(笑)」


市野さん「合わせたいんだよねえ(笑)。窓付けて隙間風とか入ってきたら、『なんのためにDIYしたんだろう』って気になるし、やるからには悔いのないモノ作りたいって気持ちがありますよねえ。これも最初から持ってたら精度が全然上がったと思うんですよ」


そう言うと市野さんは少し悔しそうに笑っていました。

しかし、先ほどから「精度」という言葉がよく出てきていますが、これは一体どういうことなのでしょう?

直角と平行と水平と


市野さん「正直、木工って誰でもできると思うんですよ」


イケウチ「そんなことはないと思いますけど」


市野さん「いやいや、オレも、教えてもらうまでは素人でしたから。でね、家づくりで重要なことって……ほぼ、直角と平行と水平じゃないですか」


イケウチ「はいはいはい!」


門扉を取り付けた時のことを思い出し、思わず何度も頷いちゃいます。

直角、平行、水平が取れてないと扉はちゃんと閉まりませんからね。


(詳細は「イケウチ、DIYで門扉を作る Part2 蝶番を水平で垂直に取り付ける方法」をお読み下さい)


市野さん「水平なら水平を10m走らせて、1cmの誤差で『よし』と思うか、『いや、1mm以下にしたい』と思うかは性格の問題もあると思うんですけど……オレはけっこう隙間がある家とか嫌いなんで」


イケウチ「そうでしょうねえ(笑)」


市野さん「この島、羽根アリとかも出るから、そういう意味でも精密に密封したかったんですよね」


精度という言葉が何度も登場した理由が分かった気がしました。

精度が悪いと、あちこちに隙間ができるし、建付も悪くなる。そうなると隙間風や虫が入ってきてしまうかもしれない。

細部までキチンと仕事をしないと、いわゆる「フツー」の家は建たないということなんですねえ~。

先人の知恵

アドバイスを頂く筆者。


イケウチ「ところで市野さん、水平器って持ってます?」


市野さん「持ってますよ。3つも」


イケウチ「3つもですか(笑)」


市野さん「最初に買った45cmくらいのが安すぎたのか精度がイマイチで、次に『長い方が精度高いだろう』って1m30くらいのを買って。それとは別に取り回しがいい60cmくらいのも持ってて、それで合計3つも(笑)」


イケウチ「なるほど(笑)。いや、実は今度、庭にウッドデッキ作ろうと思ってるんですけど……水平器って使用用途限られてるし、なかなか買う踏ん切りがつかないんですよねえ~」


市野さん「でも……ウッドデッキだったら完全に水平じゃなくてもいいっていうか……むしろ、傾斜は微妙についてた方がいいんじゃないですかね」


イケウチ「えっ!? そうなんですか!」


市野さん「ほら、雨が流れていってくれるから」


イケウチ「……ああ!」


市野さん「うちのウッドデッキも、ちゃんと木の表と裏を見て張ればよかったんですよねえ」


イケウチ「……木の表と裏?」


市野さん「ほら、反ってる方を上にすれば、水がたまらず落ちるじゃないですか。逆反りだと真ん中に水たまるし」


イケウチ「なるほどねえ……」


ウッドデッキの話に、はしゃぐ筆者。


市野さん「本とか読んで、知識としては知ってたんですけど、急いでてあんま気にせず作っちゃって。暮らしてみるとなるほどなあ~と感じましたねぇ。水がたまれば木は傷んで腐りやすくなるわけだし。次にウッドデッキ張る時はちゃんと木の裏表を確認しようかなって(笑)」


イケウチ「やっぱり違うなあ、家建てちゃった人の話って(笑)」


市野さん「本で勉強して、実際に建ててみると、その結果で思い知らされたことはありますよね。昔の人の言ってることにはちゃんと意味があるんだなって(笑)」


雨がたまったウッドデッキ。


人類が試行錯誤を繰り返し伝承してきた膨大な知識の上に、我々の生活はあるんですな。

いやー勉強になるぜ。

木の裏表のことも、ウッドデッキを作る際には気をつけてみたいと思いました!


というわけで今回はここまで。

次回はインテリアの話を中心にお届けできればと思っています。

それでは次回もお楽しみに!


(文・池内万作 写真・池内みちよ)


池内万作(東宝芸能)

1995年映画『君を忘れない』で俳優としてデビュー。以後、映画・テレビを中心に活動中。代表作として「こちら本池上署」シリーズ(TBS)、映画「光の雨」、「この世の外へ~クラブ進駐軍~」、「犬神家の一族」等。



最終更新日:2018年10月05日

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