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扉の仕上がりはいかに⁉
前回までのあらすじ
外側から門の鍵を勝手に開け、敷地内に入り、階段を上がってきて、いきなり2階のバルコニーで「イケウチさん~」と居間をのぞきこむ、そんな人がたまにいます。
これ、本当にビックリするんですよ。
これは簡単に入れるようになっているのがよくない!
ということで、2階とバルコニーを隔てる扉を作ることにしました。
以前はこの状態。このヒモはまるで役に立たなかった。
「これは勝手に開けちゃまずいよな」と思ってもらえるちゃんとした扉ですね。
ついでに、バルコニーを閉じた空間にして、猫を出して遊ばせられるようにもできたら素敵でしょう。
DIY的には、無駄な隙間のない精度高い仕上がりを目指し、レベルアップしたい。
扉を作る筆者。
そんな条件や課題を自分に課し、木材を切ったり塗ったりして格子扉を作り、柱に取り付けたところ……
これ以上開かなかった扉。
扉が開かねえじゃん(笑)
というのが前回まで。
今回はそんな不具合を解消しつつ、一気に完成まで突っ走りますので、よろしくお願いいたします。
扉を開くように
取り付け後の扉。右の方が多少上がっている。
扉が開かなかった原因はいくつか考えられます。
今回は、床と扉の隙間は2cm、扉と扉受けの隙間は5mm程度と、かなり「攻めた」サイズの取り方をしていました。
それに加えて、扉の作りが悪かったのか、取り付け方が悪かったのか、バルコニーの床が完全な平面ではなかったのか……あるいはそういうことが少しずつ重なったせいなのかもしれません。
開かない扉。引っかかっているのは右側の方。
扉を削る!
ちゃんと開閉できない扉はただの障害物です。
塗装までしたんですけど、引っかかってる部分を切るしかありません。
床に寝そべり、ノコギリで切ってみたり、外側からジグソーを使ってみたりして、床に干渉している部分をなんとか切断。
必死な筆者。
扉は内側にしか開かないし、床との隙間もあまりなく、切るのがむちゃくちゃ大変で、仕上がりはガタガタですよ。
「今回は精度の高い物を」とかいっていたのは誰でしょうか(笑)
切断後の扉。ガタガタ。このままだと雨に濡れて腐るので、再塗装を施した。
建具作りは本当に大変ですね。
フツーに開け閉めできる扉、あれは奇跡ですよ、奇跡。
そんな奇跡は規格化され、工場で大量生産されています。
人間ってたいしたもんです。
というわけで、扉はなんとか開け閉めできるようになりました。
全然関係ないけど、上はユニクロで下はワークマン。
鍵をつけてみる
開け閉めできるようになったところで、いよいよ仕上げ。
扉に必須のアイテムをつけていきましょう。
扉といえば、鍵です。
使用する鍵はこちら。
いわゆるフツーの掛金錠。
さっそく電動ドライバーでササッと取り付け。
というわけで完成~!
…というわけにはいきません。
これじゃあ全然ダメなんです。
付けてみた鍵。
信じられないかもしれませんが、こんな作りだと、下の写真のようにギュッと身を乗り出し、外側から鍵を開けて入ってくるつわものがいるんですよ。
こういった知恵や逞しさで人類は今の繁栄を築いたので、それはそれで素晴らしいことだと思うんです。
ただ、頼むから、その逞しさをうちの扉に使わないで欲しい(笑)
筆者による再現。見つめる猫。
この扉はイケウチ家のプライベート空間の最終防衛ラインなので、そう簡単に開けさせるわけにはいきません。
というわけで、一工夫というか、つわものとの知恵比べ。
鍵隠しをつける
端材で工作。
余った端材を引っ張り出してきて、サイズを測ったり、切ったり、塗ったりしてこんなものを。
鍵隠し。
鍵の上に、木材を取り付けてみました。
取っ手としても使えるし、掛金錠の雨よけにもなるんですが、この木材の本当の目的は、鍵を見えなくすること。
上からのぞき込んでも鍵は見えない(内緒だよ)。
この木材があると、外からのぞき込んでも鍵は見えなくなります。
鍵を開けたければ、手を伸ばして「鍵はどこだろう?」とゴソゴソ探らなければなりません。
実際に、後日この扉を外から開けてバルコニーの方に入ってこようとした人がいたんですが、上からのぞき込んでゴソゴソやって諦めてくれました。
心の中で小さく「勝ったぜ」とガッツポーズをした瞬間でした(笑)
というわけで鍵の取り付け、終了!
同時に、扉も――
完成!
なにやらポーズをとっている筆者。
長々と四回にわたった扉の制作ですが、ようやく終了。
遠目から見ると、仕上がりはこんな感じ。
満足そうな筆者。
ヒモ一本の時と比べたらだいぶ入りづらくなったはず。
簡単な鍵もかけてあるし、鍵隠しもついてるし。
さすがにこの扉を開けて入ってくる人はいないでしょう。
そう願いたいと思います。
もし勝手に入ってきたら、その時はさすがに怒るかもしれません(笑)
猫扉
取り付けた猫用の扉。
そうそう。
猫用の扉も作りました。
本当は「家の猫は出られず、外の猫は出入り自由」としたかったんですが、これを本気で実現しようとすると、近所の猫に生体チップを埋め込んで電子扉で個体識別を行い……みたいなことになっちゃいますからね。
外の猫が自由に出入りできるよう普段は扉を開けておき、家の猫をバルコニーに出す時にこの扉を閉める、という形にしました。
もう少し涼しくなったら猫をバルコニーで遊ばせたいと思います。
というわけで扉作りはこれでおしまい!
かかった金額は、金具や塗料込みで一万円くらい。
今回もなかなか楽しくできました。
みなさまも機会と必要があれば、DIYにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
意外とできるもんだし、思った以上に楽しかったりしますから。
それでは次回もお楽しみに!
ではまた!
筆者による再現イメージ。「入ってこない人」。
(文章:池内万作 写真:池内みちよ)
最終更新日:2019年09月06日
俳優(東宝芸能)
池内 万作
1995年映画『君を忘れない』で俳優としてデビュー。以後、映画・テレビを中心に活動中。代表作として「こちら本池上署」シリーズ(TBS)、映画「光の雨」、「この世の外へ~クラブ進駐軍~」、「犬神家の一族」等。
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