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今回は週末の森で過ごす服装について書こうと思います。
基本、都会ではもう古くて着られなくなった服が大活躍します。でも単に古いというのは正確ではありません。
逆の言い方をすれば都会よりも自分のお気に入りの服ばかり着ています。
なぜかと言うと、お気に入りの服というのはどうしてもヘビロテします。
するとすぐにヘタってしまったり、汚れてきてしまう。
ツギハギもしたりするとさらに、都会で着るには抵抗感が出てきてしまう。
例えば仕事先で着ていると、知らない人にはただの古い、汚い服を着ている人にしか見えない。
でも本人にとっては思い入れはたっぷり。とても簡単に捨てられない。
そこで、「森専用の服」というジャンルに”格上げ”されることになります。
草刈りなどアウトドアの作業も多いので、汚れても構わない服の方が気分も楽。
そして不思議なことですが、森の風景には新品の服はなぜか似合わない。
着古したラフな服がしっくりきます。これは森の包容力なのかもしれない。
そんな理由で、自分の一番のお気に入りの服(ただし、ぱっと見、ただの古着)を着られる貴重な時間が僕にとっては森の中なのです。
今回はそのうちの3アイテムを紹介したいと思います。
LL.Beanのフィールドジャケットです。
買ったのはもう30年以上前になります、大学2年生の時でした。
元号もまだ昭和でした。 同ブランド、今でこそみなさん知っていますが、当時はかなりのマニアにしか知られていませんでした。
アメリカの猟師のためのジャケットで、ポケットの裏側には薬きょう(散弾銃の弾丸)を入れるゴム製のDチェーンがついています。
背中側の腰部分は、ゴム引きの布が二重に折られ、袋状になっています。
仕留めた獲物を入れておくためのものです。
とにかく半端ないプロ仕様で、ヘビーデューティー。
でも僕は東京で街着として使っていました。
フィールドジャケットという名前がついているように野外で着るにはぴったりです。
30年の時間を経て、本来の着るべき場所にやっとたどり着いた気もします。
東京で着るよりもずっとしっくりきています。
同ブランドはこのころ、日本に上陸してきたと記憶しています。 あのキツネのマークです。
今でこそ、ここのキャンパスバッグ(カンケン)が流行っていますが、当時はむしろウエアが中心のラインナップでした。
このジャケットは本当に使いやすかった。
写真ではボタンしか見えませんが、内部にちゃんとジッパーもあります。
ジッパーが壊れてもボタンでフォローし、逆にボタンが取れた時はジッパーで防風できる2段構えが頼もしい。
生地はコットンなのですが、そこに別売りのグリーンランドワックスという、一見、石鹸のような蝋(パラフィン)を塗り込むのです。
塗ると真っ白になるのですが、アイロンかドライヤーで熱を加えると、それが溶けて布地に染みて、なじんでいきます。
これによって通気性を保ちながらも、防水性が生まれるという北欧の厳しい自然が生んだ独自のシステム。
「悪い天候などない、悪い服装があるだけだ」という、ことわざがスウェーデンにはあります。
厳しい自然環境の中で鍛えられた実用的なジャケット。
ただ、残念ながらかなり汚れてきてしまいもう都会では着られない。
2代目を探しているのですが、もう日本では売られていないようです。
素材はフエルトで、くるっと丸めて持ち運べるいわゆるクラッシャーハットです。
この帽子のいいところは、雨に強いところです。
防水性や撥水性などもちろんないですが、かなりの雨でも頭までは濡れてこない。
これが例えばコットンのキャップだと、すぐに濡れ雑巾のようになってしまいますが、ウール素材はそれがない。
僕は普段、東京ではいつもベースボールキャップをかぶっています。
これはキャップのツバが光を遮り、カメラのファインダーを覗きやすいという理由もあります。
ただ森に来ると仕事モードもオフになり、違うタイプの帽子をかぶりたくなります。
あと、よく笑われますが、この帽子のシルエット、スナフキンの帽子に似ています。
森で被りたくなるのはそれが一番大きな理由でもあります(笑)。
キャンピングカーの中には狭いなりにもクローゼットがあるのですが、そのほか選りすぐりの「森専用の服」、古着ばかりが常にハンガーに掛かっています。
最終更新日:2019年07月22日
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