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築70年の古家の丸太梁とカントリーテイストが調和する家

2020年01月22日

日刊Sumai

築70年の古家の丸太梁とカントリーテイストが調和する家

築70年の古家の丸太梁とカントリーテイストが調和する家

里山の風景を色濃く残す丘陵地の谷あいの住宅地。売りに出されていたのは裏山付きの300坪の敷地で、築70年ほどの古家付きでした。 自然の中で子どもをのびのび育てられる場所をずっと探していた、という鰤岡さん夫妻は、その東京とは思えない恵まれた環境を「ひと目見て気に入った」といいます。

狭い道に面した再建築不可物件でしたが、フルリノベーションでガラリと一新。家具職人の夫も家づくりに参加し、古家を見事によみがえらせました。

古家の薄暗かった室内にやわらかな光を

再建築不可の築70年の古家は、床も壁も天井もはがし、フルリノベーションで対応。そんな困難なリノベーションに力を貸してくれたのは、都会と田舎の間=〝トカイナカ〞暮らしを推奨している、すわ製作所の眞田大輔さんでした。

4回の増築を重ねたと思われる既存の住宅は、襖で仕切られた和室が連なる昔ながらの間取り。北側に水回りと、さらに和室がもう1室配され、トイレが2つありました。内部は日当たりが悪く、昼間でも薄暗かったといいます。眞田さんは、切妻屋根を改造して北側部分に高窓を設け、やわらかな光を取り込むよう計画。

そして、南側にリビングダイニングとキッチン、北側に洗面・浴室と個室を配置。壁には断熱材をしっかり施し、快適性も高めました。

憧れの薪ストーブも設置し、冬の寒さ対策も万全です。

家具職人の施主が手を加え、カントリーテイストに

天井をはずすと現れた、簡素な小屋組みを生かした空間は、素朴で懐かしい雰囲気。

家具職人の鰤岡さんはその丸太の梁にインスパイアされ、自ら窓や扉、枠などの装飾部材を手掛けました。

デザインは、自身が影響を受けてきたカントリーテイストやミニマルなシェーカー家具のディテールなどを生かしています。

さらに素材を調達して床や天井を塗装し、家具も製作。縁側のあった場所はリビングとなり、自作の大きなソファを置きました。日の当たる特等席です。外壁のレッドシダーも鰤岡さんが調達&塗装したそうです。

窓から見える里山の風景に癒やされる

独立スタイルのキッチンは広々。カントリーテイストのキッチンはL型で、動線も短くとても作業しやすそうです。

大きなホーローのシンクもタイルも木の取っ手も味わい深く、さりげなく置かれたキャビネットもレトロな雰囲気。

家族の食事はこのキッチンでつくりますが、菓子職人の妻は、それとは別に敷地内に工房があり、毎日お菓子を焼いているそうです。小さなデスクが置かれたかわいらしい子ども室もご案内しましょう。

細い木片をヘリンボーンに敷き詰めた床、ブラックチェリーのクラシカルな建具、ドアノブもオリジナルと、こだわりいっぱい。1階北側の子ども室の隣にはゲストルームを用意しています。

漆喰の壁は施主塗装、ベッドも本棚も鰤岡さんが製作しました。壁・床ともにタイル貼りの浴室は、窓から裏山を眺められます。窓を開け放って入浴できる環境がうらやましいですね。

シンプルな洗面室は、大きな洗面ボウルが特徴的。キッチンのシンクと同じくコーラー社製で、アメリカから個人輸入したものだそうです。2つ並べたミラーもおしゃれですね。家づくりはまだまだ続き、窓から出られるウッドデッキはこれから製作する予定とのこと。

豊かな自然に囲まれた土地だからこそ、どの部屋からも緑が眺められ、外の澄んだ空気を感じ取れる鰤岡邸。「子どもと裏山を散歩するなど、暮らしが180度変わりました」と、満ち足りた表情で夫妻は話してくれました。


設計/眞田大輔(すわ製作所) 撮影/桑田瑞穂

※ご家族の年齢等の情報は「住まいの設計2017年5-6月号」掲載時のものです。

最終更新日:2020年01月22日

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