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猫のおうちマガジン Case2 戸建ての場合

2015年02月27日

Yahoo!不動産編集部

猫のおうちマガジン Case2 戸建ての場合

俳優・池内万作の猫とヒト用コラム

猫のおうちマガジン Case2 戸建ての場合

ネコとヒト

およそ一万年ほど前からネコとヒトは近接した生活圏で暮らしていたようです。エジプトでは神として崇拝されていたという話もありますし、中世には魔女の手下として大量のネコが命を落としたそうです。

日本にネコが入ってきたのは飛鳥時代や奈良時代とされています。中国から仏典を運んだ船に「対ネズミ要員」としてネコが乗り込んでいたのでは、そんな説が有力視されているとかいないとか。
そんな風に人間と昔から関わりの深い猫ですが、現在、家猫の数は全国でおよそ一千万匹。そのうちの55%が一戸建てで、42%が集合住宅に住んでいます。こうなると残りの3%は秘密基地にでも住んでいるのかと気になりますが、それはそのうちに。

このように多くのネコと人が同じ空間で生活をしていますが、ヒトと猫では生活様式も、そしてもちろん体の大きさも違います。つまり同一空間の中にヒトにはヒトの、ネコにはネコの「家」が存在していることになります。その二つを比較すれば「住み、暮らす」ということの本質が見えてくるのではないか、「住まいとはなんぞや?」という問いの答えにたどり着けるのではないか。
そんな壮大な試みの下、前回は集合住宅に住むネコさんのおうちにお邪魔してみました。
前回、学んだことといえば、

「猫を飼うなら、ソファーは諦めろ」

学術的なアプローチで始まったこのコラム、二回目にして早くも、ただの「ネコちゃんのおうち訪問!」となりつつあります。

今回は戸建て

今回は静岡県は熱海市のとある一戸建てにお邪魔しました。熱海市から峠を越えた山中にある、海を見下ろす素敵な一軒家です。一戸建てはこの国の住居形態の55%を占め、従って家で飼われている猫の55%も一戸建てに棲んでいます。今回のケースはまさに王道中の王道といっていいのかもしれません
今回訪ねたお家の猫さんは...
ミーちゃん。
メス。もうすぐ一歳ということで、ヒトでいうところの、17~19歳といったところでしょうか。好奇心旺盛で、背伸びをしたいお年頃ですかね。
邪気がないというか、「未来は明るい」そう無邪気に信じ切った瞳が素敵です。


そしてもう一方がココちゃん。同じくメスで年齢は5歳。ヒトでいうと三十代半ばといったところでしょうか。こちらがこの家の先住猫で、外出を禁じられているミーちゃんとは違い家の外に出かけることも。ミーちゃんほど人生を信じ切っていない様子が伺え知りますw


本当に一言で猫といってもヒトと同じく性格やライフスタイルは千差万別なのですねえ。
そんなココちゃんとミーちゃんの棲むお宅には、ヒトの父娘二名が住んでおります。今回は取材を快諾してくださって本当に有難うございました。
我々取材班が居間に足を踏み入れた途端に、普段はおとなしいというココちゃんが外に出ようと部屋中を駆け回り、無理だと悟るやカーテンの陰に隠れ、仏壇の上に飛び乗りと、静かな家の居間は一瞬で地獄と化しました。
(この記事をお読みの皆さんは「人の家に猫を見に行くなんて、ホントお気軽な仕事だよな」と思っているかもしれませんが、用心深い小型の肉食獣を訪れるのは毎回命がけなのです。)
悲壮感に満ちた声でココちゃんがにゃあにゃあと鳴き続ける中、さっそくこの家の住人(ヒトの方)に話を聞くことにしました。
ココちゃんはこのお宅では三匹目の猫だそうで、そもそも一匹でこの家に棲んでいたそうです。そして今まで数回、新たな子猫を家に迎えようとしたのですが、残念ながら死んでしまったり、ココちゃんとの相性が悪かったりと、すっかり諦めていました。そんな時、同級生から「子猫いらない?」との連絡があり、あまりの可愛さに「まあ、なんとかなんだろ!」と見切り発車で飼うことにしたのが、当時子猫だったミーちゃんだったのです。

ココちゃんとミーちゃんの相性

この家では兄弟ではない猫がともに暮らし、しかも途中先住猫がいると ころに「子猫投入」が行われたという歴史があるわけです。これは猫にとっ てもヒトにとっても大きな問題なので取り上げたいと思います。
一般的には子猫の頃から一緒にいるのが当たり前の、前回登場いただいたシロさんとクロさんのような兄弟猫であれば、同じ空間に暮らすのは特に問題はないといわれています。
しかし新しい猫が同じ住居に登場するという現象は、先住の猫からしたら相当なインパクトを与える出来事なのです。
住民(ヒト)に話を聞いてみると、二匹は仲が悪いわけではないが、仲睦まじいとまでは言えないそうですね。構ってもらいたい盛りのミーちゃんが家に来た後、ココちゃんはとたんに痩せたそうですw

二匹並んで寝ていたら可愛いかもしれない、そう思って購入した色違いのベッドは、ミーちゃんが気分で使い分けている。ココちゃんは手前のピンクのカゴを使っており、二匹が仲良く並ぶことは決してない。

この家のヒトは、ケージを使い二匹を対面させるまで数日をかけと、言われている手順を踏んだにもかかわらず、「もう少しココが心を開いてくれれば...」と嘆いてらっしゃいますから。しかも相性が最悪と言われるオス同士では決してなく、最適の相性と言われるメス同士なのに、です。結局猫の性格と相性によるところも大きいので、やってみなければ分からない...というのが「子猫投入」の現実のようです。最終的には猫サイドの問題である以上、猫サイドに判断を委ねるしかないのでしょう。
少し考えたらお分かりかと思いますが、あなたが仕事を終えて家に帰ったら見ず知らずの若者がしれっと自宅に住んでいた、みたいなことですから。わりと生活の根幹を覆す大事件なので、「しょせん猫のことだし」と気楽に行うべきことではありません。こういう問題は一度種族を超えて自分の身に置き換えてみることが大切なのかもしれませんね。
でもね、本当に相性が悪いと流血騒ぎに発展したりするそうですから。

そんなような話をご主人にすると、
「ミーちゃんは小さいから出さないですけどね。ココは外に出してますから。それでバランスとってるみたいですよ」
と仰るではありませんか。周りにあまり外出する猫は周りにおりませんからねえ。
「へえ~外出するんですか~!」「そうなんですよ。だいたいここから、あの辺までが縄張りみたいで...」と窓を開けて飼い主さんがココちゃんのテリトリーを見せてくれました。すると、すかさず。

ココちゃん、逃走w
やはり我々取材班の存在がストレスだったのでしょう。
人によって他者との距離感は様々です。それは猫にとっても同じこと。ココちゃんは外の広い世界に出かけていくことで精神のバランスを取っているようです。
こうしてみてみると、猫から学ぶことはたくさんありますね。

家庭や職場でストレスがたまった時の最良の対処法は?
「さっさと逃げ出す」
我々も見習って、自宅やオフィスでバンバン実践して行きたいものですね ♪

扉にガムテープ

さてさて。
ふと猫さん達から目をあげるとこんなものが目に入ってまいりました。一般家庭としてはかなり奇異な風景です。まともな人間はわざわざガムテープで出入り口を塞いだりしませんからね。
なぜ人は扉にガムテープなんて貼るのか?

なぜなら、そこに猫がいるからです。
そうなんです。
たとえば、猫が引っ張るとクルクル回る物体と戯れ、床にのびる長くてクネクネしたモノで遊び、スナックを食べて胃腸を整え、ちょうどいい場所があったので用を足したとします。
それは人からすると、爪でボロボロにされたトイレットペーパー、コンセントが引き抜かれてデーターが吹っ飛んだ仕事部屋のPC、食い散らかされた花瓶の花、そして忙しい一日の後に食事を済ませ、風呂に入り「さあ、寝るか!」と思った瞬間に発見する、猫の小便で濡れたベッド、ということだったりするのです。
猫はスライド式の扉なんて歯牙にもかけず(手でサッと開けます)、棒状の取っ手がついたドアも取っ手に飛びついて器用に開け、偏執的なしつこさでありとあらゆる場所に入り込もうとします。それは嫌がらせでも好奇心でもなく、周囲に知らない空間があるのを嫌い、身の回りに危険が存在していないか把握しておきたいと賢さに他なりません。
しかし上記のように猫の安全確認とヒトの静かな暮らしは、時として真っ向から対立しますから。そのための様々な対策グッズが発売されています。価格は数百円のモノから数千円のものまでありますが、このお宅はなんと、ガムテープ。
確かに粘着力が続く限りは物理的に扉は開かないし、非常に安価。今まで猫の棲む家に何軒かは訪れていますが、これは斬新です。
この扉を人は出入りしないのだろうか...なんて素朴な疑問が浮かんだりしますけどねwスライド式の扉だらけの家に引っ越してきた時に、とりあえず猫を閉じ込めたい、なんて緊急時にはかなり役に立ちそうですね。
覚えておくと役に立つ日がくるかもしれません♪

最後に、捨てられない布団が飼い主さんの部屋にあると言うので撮影させてもらいました。ガムテープ使用以前にミーちゃんがせっせと扉を開け、娘さんの部屋にせっせと入り込んだ結果です。
もしあなたが猫と同じ家に暮らすことを考えているなら、下の写真はあなたにも起こりうることだと思っておいたほうがいいでしょう。
大丈夫大丈夫。
最近じゃあ布団もずいぶん安くなりましたから♪

ミーちゃんがトイレとして利用した布団の数々。まだ利用可能なものもあるそうだが、大半が臭いが取れず使用不能に。余談だがこれを見た筆者は思わず「ひっでえ…面白すぎる」と呟いた。人間力が足りないと反省している。


と、このように猫とヒトとは異なる価値観や優先順位を持ち、開けたい扉をガムテープでふさがれたり、眠る直前に布団に放尿されたりと、互いに迷惑をかけながら一つ屋根の下で暮らしているわけなのです。
訳あって暮らすようになったわけですから、大抵のことには目をつぶって生きていきましょう。小さな同居人も同様に人の行う様々なことを耐えているはずですから。
それにペットの与えてくれる安らぎに比べたら、使用不能になった布団の山など大したことではないと思いませんか?
思えない?
それならば多種族との同居は諦めたほうがいいかもしれません。
相手はいうことをなんでも聞く可愛い人形ではなく、この星の上でしたたかに進化し生き抜いてきた、己の意思を持った生物なのですから♪

次回は一戸建てでもなく、集合住宅でもないところに住むネコさんを訪ねてしてみたいと思います。
それでは!

池内万作(東宝芸能)
1995年映画『君を忘れない』で俳優としてデビュー。以後、映画・テレビを中心に活動中。代表作として「こちら本池上署」シリーズ(TBS)、映画「光の雨」、「この世の外へ~クラブ進駐軍~」、「犬神家の一族」等。

最終更新日:2018年12月20日

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